PCを持たない社長・佐渡島庸平に聞く、“いい考え方”と“いい体”。 PCを持たない社長・佐渡島庸平に聞く、“いい考え方”と“いい体”。

PCを持たない社長・佐渡島庸平に聞く、“いい考え方”と“いい体”。

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現在、クリエイターのエージェント業を行う株式会社コルクの代表を務める佐渡島庸平さん。前職の出版社に在籍中は編集者として『ドラゴン桜』『働きマン』『宇宙兄弟』など数々のヒット作を生み出しました。その後、2012年に独立し、コルクを創業。ヒットメーカーとして活躍されていたなか独立した経緯や、ずっと大事にしているという“いい考え方”を追求し、たどり着いた仕事や生活スタイルの変化などを伺いました。

社会に出て気づかされた自分の「価値」。

ソファに腰掛けて話す佐渡島庸平さん。

──大学生のときは文学者になりたかったそうですね。そこから出版社に就職した経緯について教えてください。

本が好きで、本ばかり読んでいたので、本を深く読み込むことを仕事にしたいと考えて文学者を志していました。「文学者になるために大学院に進みたい」と両親に言ったところ、父親から「社会を知る意味でも就職活動はしなさい」と。本のイメージから出版社を中心に受け、内定をいただきました。

当時は就職氷河期でした。大学院は出版社に入社して仕事をしたあとにも行けるけど、大学院に行ってから2~3年後にまた就職活動をしても講談社には受からないよなと思い、就職することにしました。就職してみたらあまりにも楽しくて、びっくりしました(笑)。

──以前、ほかのインタビューで「プライドが高く、社会から拒絶されるのが嫌で社会に出たくなかった」とおっしゃっていましたが、実際に社会に出てみていかがでしたか。

その意識が変わっていったのは、指導についてくれた先輩の存在が大きかったです。入社してすぐ、打ち合わせの帰り道に「お前は無価値だ。どうやって価値を発揮するのか考えろ」とはっきり言われて……。たしかに、新人の自分が会社から給料をもらえていたのは、自分が価値を生み出した仕事ぶりを認められたからではなく、「月給いくら払います」という契約をしていたから。僕は会社に対して、「契約したことを後悔させたくない!」と思いました。

先輩が言ったことは、今だったらもしかしたらパワハラだと捉えられてしまうかもしれませんが、事実として伝えてもらえたことは僕にとってはありがたかったです。学生のころって、客観的な自分の実力を知らないから自分の価値を高く見積もっているところもあると思うんです。それから何を成長と定義づけ、スキルを積み重ねていくかを考えながら仕事をするようになりましたから、それを気づかせてくれた先輩や会社にはとても感謝しています。

「守られている」状況から、もっと雑に世の中の風を受けられる場所へ。

頭に手を当てて話を聞く佐渡島庸平さん。

──週刊連載を担当されていた当時は、どのような生活でしたか。

作家さんによって本当に異なるのですが、『ドラゴン桜』の三田紀房さんは1週間のスケジュールをしっかりと決めて進行していくタイプでした。だから僕も徹夜などすることなく、比較的規則正しい生活をしていました。

当時はゴルフにハマっていて、年間70ラウンドぐらいしていました。夜の12時ぐらいまで仕事をして、家に帰って寝て、朝4時半に起きて出掛けて、5時半からゴルフ場に行って早朝から休憩を挟まずスループレーをして、出社しても僕が一番早い、みたいな感じでした(笑)。飲み会も2軒目、3軒目と行っていましたし、体力がありあまっていて充実していました。

──そんな充実した生活のなか、33歳でコルクを起業されたきっかけ、決め手のようなものは何かあったのでしょうか。

はっきりしたものはないんです。ただ、講談社はいい会社すぎて。何でも丁寧に教えてくれるので、「守ってもらっている」という気持ちを持つようになって。ちょうど2010年代になり、インターネットによる時代の大きな変革が起こっているぞという感覚があって。でも、会社にいたらその革命も知ることがないんだろうな、もっと雑に世の中の風を受けたいな、と独立を決心しました。

あとは当時中堅作家だった三田紀房さんと『ドラゴン桜』をヒットさせ、まだ新人だった小山宙哉さんと、宇宙という難しいテーマを扱って『宇宙兄弟』をヒットさせたので、「ヒット作は生み出せる」という自信を持っていたこともあると思います。

「人とつながっていく」ということ。それ自体が仕事。

笑顔で質問に答える佐渡島庸平さん。

──会社を立ち上げ、編集者から経営者という肩書に変わり、戸惑うことも多かったのでしょうか。

「知らないことは学べばいいや」というスタンスではじめました。編集者になったときも、仕事のことを知らない、わからないなりに試行錯誤していたら、価値を生み出すことができました。経営も試行錯誤していったら、価値あるものは生み出せるだろうなと。ただ、実際に経営してみると、自分の価値観と社員の価値観が異なったりして、なかなか難しいなと思うことはあります。

──経営者になり、大きく考え方が変わったことはありますか。

現実的なところで言うと、銀行の融資枠を確保することの重大さ(笑)。何かのときの保険になると、銀行とのつきあいを続けています。人間関係への意識も変わったかもしれません。「困っている」と聞いたら、「助けよう」と思ってくれる関係性の人をどれくらい作れるか。生まれてから死ぬまで、人とつながっていくということそれ自体が仕事でもあるし、そもそも生きることでもあるし、人生における保険でもあるのかなと思います。

焦っていたり余裕がなかったりすると、今の自分にとって重要な人やものごとに重きを置いてしまいがちですが、人生は何があるかわからない。縁がある限りいろんな人と会って、一期一会を大切にしたいと思っています。

体自体が社会を知るためのセンサー。常にクリアにしていたい。

──出版社に勤められていたときから、仕事のやり方や生活スタイルも変わられましたか?

具体的なツールで言うと、PCを持たずにスマホのみで仕事をしています。スマホオンリーならどこでも仕事ができるな、とPCを持つのをやめました。2年前に『観察力の鍛え方』を出版したくらいから、本も全部スマホで執筆していて。メモツールに下書きでどんどん書き込んでいます。

──PCはビジネスパーソン必携のものかと思っていました! ほかに「やめたもの」があれば伺いたいです。

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