

(前編)はんにゃ金田哲 ブレイク期の挫折と、遊びの中に見いだした仕事の本質。
コロナ禍のもとで生活様式が変わり、新しいことにチャレンジしている人が増えているようです。お笑いコンビ・はんにゃの金田哲さんも、最近新たな活動をはじめた1人。2021年4月にYouTubeチャンネル『はんにゃ金田SHOW』を立ち上げ、チャンネル登録者は1年足らずのうちに12万人を突破しました。そんな金田さんにお話をうかがうと、現在の人気再燃には、ブレイク期の裏側にあった気持ちの変化が大きく影響していることがわかりました。インタビュー前編では、お笑い芸人を目指したきっかけから、挫折を味わうことになったブレイク期までを語っていただきます。
「近所のおもしろいお兄ちゃん」みたいな距離感で接してもらえるのがうれしい。
──昨年4月に開設されたYouTubeチャンネルが登録者数12万人突破と好調ですね。立ち上げたきっかけを教えてください。
きっかけになったのはコロナです。劇場の舞台に立てず、何も仕事がないときにファンやお客さんとつながれるものが何もなくなってしまいまして、自分から何かを発信してみようというマインドになりました。これまでSNSを1つもやっていなかったのですが、言葉よりも動きや表情で笑ってもらうことが多い自分の芸風を考えると、「TwitterのようなSNSではなく、YouTubeやTikTokが向いているのでは?」と思い、とりあえずはじめてみました。
──SNSをやられていなかったのは何か理由があったのでしょうか?
以前は「自分の生活の様子や意見を大衆に向けて言う必要があるのかな?」という疑問を感じていたのが理由です。僕はナインティナインの岡村隆史さんに憧れてこの世界に入ったのですが、学生時代に授業を受けているときに「今、岡村さんは何をやっているんだろう?」と想像するのが好きでした。手に取るように情報が溢れているのはおもしろくないという考え方だったんです。でも、文字情報で自分の意見を述べるようなTwitterではなく、動画のYouTubeやTikTokだったら、自分のキャラクターに合った、よりおもしろいコミュニケーションができるかもしれないと考えるようになりました。

──実際にやられてみて、いかがですか?