吉木りさ「世の中のママたち、みんな100点!」前向き子育て術。【前編】
雑誌グラビアをはじめ、バラエティや子ども向けテレビ番組、舞台などで幅広く活躍。CDデビューもはたし、ますます多彩な才能を発揮している吉木りささん。俳優の和田正人さんと結婚後、2019年と2022年に出産され、2児のママとして子育てにも奮闘中です。
出産前後の心のゆらぎや体の変化、自身の都合で調整がしづらい仕事ゆえの苦労、まわりの人に頼る心苦しさ、休む間もない日々の慌ただしさ……。日々つきない悩みと向き合いながらも、「自分があと5人欲しい!」と、そんな状況も明るく笑い飛ばす吉木さん。
折り合いをつけたり、前向きに切り替えたり、自身で楽しみ方を見いだしたり……。前編では産休の過ごし方からお仕事復帰の際の心境、仕事へのスタンスの変化、2人目のお子さんが生まれてからの慌ただしさなどを伺いました。「世の中のママたち、みんな100点満点!」と話す吉木さんに、あなたの頑張りも肯定されるはず!
仕事を続けながら子どもを持つことに、迷いはなかった。
──2017年に結婚されて、2019年には第一子を出産されましたが、仕事を続けながらお子さんを持つことに、迷いはありませんでしたか?
私はもともと家族を持つことに対してのあこがれが強かったので、すぐにでも子どもが欲しいねと夫とも話していました。なので、迷うこともなく、結婚してからはせっせと妊活に励みました。産婦人科にも定期的に通って、タイミング法を取り入れたり、体を温める温活を続けたり……。そのかいあって、自然に妊娠できました。
──妊活から妊娠までの時期も、今まで通りにお仕事を続けられたのですか?
はい、仕事をしながら産婦人科に通いつつ、お仕事は普通にしていました。ただ、妊娠を公表するまではちょっと大変でしたね。
私の場合、いわゆる“食べづわり”が出てしまって……。食べていないと気持ちが悪くなってしまうため、楽屋には梅干しや炭酸水、そうめんなど、さっぱりしたものを大量に用意していただいて。マネージャーさんとスタッフさんだけにしか妊娠を伝えていなかったので、周囲の方からは「撮影中なのによく食べるな、この子」と思われていたかもしれません(笑)。それも安定期に入るころには落ち着きました。
体の変化に伴って、気持ちもゆらぎがちだった妊婦時代。
──妊娠中には思いがけない体調の変化も出るものですよね。メンタル面での変化はありましたか?
やっぱり「おなかの子を守らなきゃ!」という思いが強くなるせいか、ちょっとしたことにデリケートになったり、情緒不安定に陥ったりした時期もありました。生ものが食べられないとか、周囲の方に妊婦さんとして優しくされることが、申し訳なく感じたりしたことも。
電車に乗っても、みなさんお仕事帰りで疲れていらっしゃるだろうに、席を譲ってくださって。そんな、私のためにすみません……みたいに。それくらい繊細になっていましたね。
それと、自分の体形がどんどん変わっていくこともストレスでした。タレントなのにこんなにふっくらしてしまって、このまま戻らなかったらどうしよう、って。
今の時代は多様性を重んじる社会だから、どんな体形だって自分自身が幸せだったらいいじゃないかという気持ちと、出産しても細いままのモデルさんやタレントさんがうらやましいと思う気持ちがごちゃ混ぜになって。気持ちがゆれる妊婦期間を過ごしましたね。
──マタニティブルーという言葉もあるように、ホルモンバランスが不安定になることも原因だったのでしょうか。実際に産休期間はどのくらい設けられたのですか?
1人目は出産ギリギリまでお仕事をして、産後3か月くらいまでだったので、トータルで4か月ほどでしょうか。2人目のときも、4、5か月お休みしました。ただ、上の子が生まれたあとすぐにコロナ禍があったので、その時期は比較的ゆっくり家で子どもと過ごすことができました。