お酒を飲まない人でも要注意!健康診断で肝臓の数値が引っかかる原因は?
※ 記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※ 文章表現の都合上、生命保険を「保険」と記載している部分があります。
※ 本文中に記載の保険に関する保障の条件は、保険会社によって異なります。詳しくはご加入の保険会社にお問い合わせください。
お酒の飲みすぎが肝臓に悪影響を及ぼすことはよく知られていますが、お酒をあまり飲まない20代~30代でも肝臓の病気になる可能性があります。鈴木さん(30代・男性)も、そのひとり。普段お酒を飲まないのに、健康診断の血液検査で肝機能の数値が引っかかってしまいました。思い当たる原因がなく、自分の肝臓に一体何が起こっているのか、心配でしかたがありません。
そんな悩める鈴木さんの前に肝臓くんが登場! どうやら鈴木さんが心配で、鈴木さんの体から飛び出してきちゃったみたい……。肝臓くんに連れられ、肝臓専門医の岡上武先生のもとへ。肝機能の数値の見方や、お酒をあまり飲まない20代~30代に考えられる肝臓の病気などについて教えてもらうことに!
目次
- 肝臓の働きは?肝機能がわかる主な血液検査の項目。
- お酒を飲まない20代以上が注意したい肝臓の病気。
- ついつい甘いものを食べてない?それが脂肪肝の原因かも……。
- 健康でいるために、食事と運動を見直そう!
- 急な入院になっても慌てないよう、医療保険で備えよう。
- 第一生命の「ジャスト」は自分に合った保障が選べる!

肝臓の働きは?肝機能がわかる主な血液検査の項目。
先生:おなかの右上にある肋骨の内側に位置する肝臓は、人間の体でもっとも大きな臓器で、成人では約1.3kgあります。肝臓は「栄養素の代謝と貯蔵」「老廃物などの有害物質の解毒と分解」「食べ物の消化に必要な胆汁をつくる」など、私たちが生きていくうえで欠かせない重要な働きを絶え間なく行っているんです。
肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるように、何らかの異常があっても自覚症状がほとんど現れません。そんな肝臓の状態を知る手がかりとなるのが、血液検査です。一般的な健康診断などで、肝機能に関わる代表的な血液検査の項目には以下の5つがあります。一つひとつ見ていきましょう!
| 検査項目 | 正常値 |
| AST(GOT)・ALT(GPT) | 25U/L(ユニットパーリットル)以下 |
| γ-GTP | 40U/L以下 |
| 総ビリルビン | 0.2~1.2mg/dL |
| ALP | 38~113U/L |
AST(GOT)・ALT(GPT)
ASTとALTは肝細胞に含まれる酵素で、アミノ酸をつくる働きがあります。肝細胞が壊れるとASTやALTが血液中に漏れ出るため、肝臓に異常があるとASTやALTの数値が上昇します。特に25U/Lを超える場合は、精密検査を受けましょう。また、AST・ALTともに25U/L以下でも、ALTがASTよりも高い場合は肝機能の異常、特に脂肪肝などが疑われます。
γ-GTP
肝細胞の膜上に存在する酵素で、たんぱく質を分解する働きがあります。肝臓のγ-GTPはアルコールを無害化するので、飲酒量が多いときや、肝臓や胆道などに何らかの異常があるとき、またMASLD(マッスルディー)やMASH(マッシュ)の場合に数値が上昇します。
総ビリルビン
赤血球中に含まれるヘモグロビンが分解したときに発生する色素。肝臓や胆のう、胆道に異常があると、血液中に増え、黄疸(おうだん)が現れます。特に1.5mg/dL以上の場合は、精密検査を受けましょう。総ビリルビンの数値がもともと高い体質の人もいますが、何らかの病気による可能性もあるので、検査で確認することが大切です。
ALP
肝臓や胆道、骨、腸、腎臓などに多く含まれる酵素で、リン酸エステルを加水分解する働きがあります。これらの場所に何らかの異常があると血液中に漏れ出てくるため、数値が上昇します。
お酒を飲まない20代以上が注意したい肝臓の病気。

先生:健康診断などで血液検査を受けた結果、肝機能の数値に異常があったら、肝臓からの「SOS!」かもしれません。20代以上でお酒をあまり飲まない人が疑われる代表的な肝臓の病気には、主に次のものが挙げられます。
アルコールを原因としない脂肪肝・MASLD。
アルコールを原因としない脂肪肝を「MASLD(マッスルディー)」(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)といいます。お酒をあまり飲まないのに肝臓の数値が悪い場合、もっとも可能性が高い病気がMASLDです。
多くの場合MASLDは脂肪肝のままの経過をたどり、肝臓の状態が悪化することは少ないです。ところが、MASLDの一部は「MASH(マッシュ)」(代謝機能障害関連脂肪肝炎)と呼ばれる危険なタイプに移行します。

MASHでは、肝臓にたまった中性脂肪の燃焼時に有害な活性酸素などが大量に発生し、正常な肝細胞が壊死します。壊死した肝細胞の跡が線維化(※)し、増え続けると肝硬変となり、さらに肝がんも発生しやすくなります。
※ 体の組織が傷ついたり炎症を起こしたりした際に、正常な細胞や組織が線維組織に置き換わる過程。
MASLDやMASHがあると、肝がんだけでなく、大腸がん、膵がん、乳がんなどさまざまな臓器にがんが起こりやすくなり、心筋梗塞や脳卒中などの発症リスクも高まります。MASLD、MASHは単なる肝臓の病気ではなく、全身の病気と捉える必要があります。
鈴木さん:お酒を飲まなくても脂肪肝になることがあるんですね。知らなかった……!
先生:そうなんですよ。進行すると肝硬変や肝がんになることもあるので、注意が必要です。ほかにも考えられる病気として、薬物を原因とした肝臓の炎症である薬物性肝障害・薬物性肝炎が挙げられます。症状は軽いことが多いですが、黄疸や腹痛、吐き気などの症状が出て重症化することがあり、注意が必要です。
ついつい甘いものを食べてない?それが脂肪肝の原因かも……。
先生:MASLDの最大の原因は、糖尿病(2型糖尿病)と肥満。食べすぎや運動不足により、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回ると、肝臓に中性脂肪が蓄積されます。加えて肥満によりインスリン(※)の働きが低下すると、血糖値が上昇し、中性脂肪がたまりやすくなります。
※ 血糖値を下げる働きのあるホルモンのこと。
特に肝臓に中性脂肪がたまる原因となるのが、ケーキやチョコレート、ジュースなど糖分が多く含まれる甘いものです。
肝臓くん:鈴木さん、心当たりあるでしょ!
鈴木さん:うっ……! たしかに、仕事の合間についつい甘いものを食べちゃってたな。運動もぜんぜんしてなかった……。
先生:甘いものの食べすぎは糖尿病などの生活習慣病の原因にもなりますから、気をつけましょうね。
健康でいるために、食事と運動を見直そう!
鈴木さん:MASLDを予防・改善するには、どうしたらいいんですか?
肝臓くん:先生教えて~!

急な入院になっても慌てないよう、医療保険で備えよう。
先生:アルコールを原因としない脂肪肝(MASLD)に対する特効薬や根本的に治す治療法はないため、肝硬変や肝がんへ進行させないことが重要です。消化器内科や肝臓内科などのクリニックを受診し、健康的な生活を心がけましょう。生活習慣病がある場合は放置せず、しっかり治療することが大切です。

また、もしも病気が進行して肝硬変や肝がんになった場合、入院費や治療費など想定外の出費に困ることも……。若い世代は貯金が少ない人も多く、なおさら心配です。医療保険に入っていると、そうした不安を給付金で解消することもでき、いざというときの助けになります。
第一生命の「ジャスト」は自分に合った保障が選べる!
一見健康そうに見えても、実は肝臓の病気が潜んでいる場合もあります。自分では気づかないうちに病気が進行して、入院や手術で医療費の負担が大きくなることも……。もしもの事態に備えたい方におすすめなのが、第一生命の「ジャスト」です。
「ジャスト」は病気やケガによる入院で働けないときなどの「所得」を守る商品や、医療・介護などの「費用」に備える商品など、幅広い保障内容からあなたにぴったりの保険をカスタマイズできます(※)。
※ パッケージ契約としての保険の組み合わせには、所定の要件があります。

「健康診断割引特約」で毎月の保険料が割引に。
契約時に第一生命所定の要件を満たす健康診断書などを提出することで、「健康診断基本割引保険料」が適用され、毎月の保険料がずっと割引!さらに健康状態が適用条件を満たせば、健康診断優良割引保険料になります(※)。
※ 契約に際して、健康診断書等の提出とは別に健康状態の告知等が必要です。告知等の内容によっては健康診断優良割引の適用条件をすべて満たした場合でも、健康診断基本割引保険料になることや加入できないことがあります。

「自分にぴったりの保険って?」第一生命の生涯設計デザイナーが全力でサポート!
どの保険が自分に適しているかわからない……。そんなときは第一生命の「生涯設計デザイナー」にお任せください! 「生涯設計デザイナー」は、一生涯のパートナーとして多くの方から、保険はもちろんお金についてもご相談をお受けしています。丁寧なヒアリングを通じて、一人ひとりに合った保障内容や保険料をご提案。お気軽にご相談ください。
若くても突然、病気やケガをすることはあります。日ごろから健康に気をつけるのと同時に、もしものときのために若くて健康なうちに医療保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。


マンガ・イラスト/てらいまき
【監修者】岡上 武
日本肝臓学会肝臓専門医/社会福祉法人 恩賜財団 済生会支部 大阪府済生会吹田病院 名誉院長。専門は肝臓内科で、特にMASH(NASH)、ウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、肝がんの診断・治療・研究。日本肝臓学会理事などを歴任。わかりやすく丁寧な説明で患者が安心して治療を受けられるように寄り添いながら、最新の医療を提供している。
※ この記事は、ミラシル編集部が取材をもとに、制作したものです。
※ 掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。
※ 記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。
※ この記事は、2025年2月時点の商品の概要を説明したものであり、契約にかかるすべての事項を記載したものではありません。検討にあたっては「保障設計書(契約概要)」など所定の資料を必ずお読みください。また、契約の際には「重要事項説明書(注意喚起情報)」「ご契約のしおり」「約款」を必ずお読みください。