30代女性、医療保険の選び方と心配事をお金の専門家に相談してみた。 30代女性、医療保険の選び方と心配事をお金の専門家に相談してみた。

30代女性、医療保険の選び方と心配事をお金の専門家に相談してみた。

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※ 記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※ 文章表現の都合上、生命保険を「保険」、生命保険料を「保険料」と記載している部分があります。

結婚や妊娠・出産、マイホームへの準備など、ライフプランが定まってくる人が多い30代。同時に、体調面での不安もなんとなく芽生え、保険について真剣に考えはじめる人が多い年代でもあります。とはいえ、保険にもいろいろな種類があり、何をどう考えていいのかがわからないという方もいるのではないでしょうか? そんな悩める30代の相談者が、ファイナンシャルプランナーに保険とお金にまつわる人生の心配事を相談してみました。お金の知識で女性の人生をサポートしてきた大竹のり子さんがやさしくアドバイスします。

目次

【相談1】今後、妊娠・出産にかかる費用が心配です。保険でどこまでカバーできますか?

今後、妊娠・出産にかかる費用が心配です。保険でどこまでカバーできますか?

昨年、結婚をしたAさん(32歳)。保険について、そろそろちゃんと考えなくてはいけないと思っているけれど、そもそも保険とはどんなものなのか、入るならどんな保険がいいのかがわからず迷っています。妊娠・出産・子育てへの漠然とした不安もあり、保険で備えられればと考えているようです。

マストで入っておくべきは「医療保険」。

――昨年結婚をして、近い将来に子どもが欲しいと思うと、保険のことをちゃんと考えなきゃいけないなって。でも、正直、自分にどのような保険が必要なのかわからないんです。

保険の種類が多いので難しいですよね。まず知っておいてほしいのは、保険は大きく、3つの目的別に考えるとよいということ。

1つは、自分が病気やケガで入院や手術をしたときの医療費に備える保険。2つ目は、自分にもしものことがあったときに家族のために備える死亡保険。そして、将来の生活を見越して備える保険です。この3つの目的別の保険商品から、自分に必要なものは何かを考えていくのがおすすめです。

――まず入っておくべき保険ってなんでしょう? 何を重視したらいいのか、ポイントはありますか?

自分にもしものことがあったときに残された家族の生活に大きな影響が出ると考えられるような場合、死亡保険で備えておくと良いでしょう。でも、Aさんは夫婦共働きで、1人で家計を支えているわけではありませんから、まずは自分が病気やケガで治療が必要になったときのための備えを考えたほうがいいですね。医療保険は、独身・既婚に限らず、誰にでも起こりうる病気やケガのリスクに備えるものですから、保険で備えることで安心が得られると思います。

妊娠すると医療保険に入りづらくなる場合が多い。

妊娠すると医療保険に入りづらくなる場合が多い。

―― 一般的な医療保険だと妊娠や出産に関しては給付金が出ないんでしょうか? 最近は帝王切開が増えているとも聞いていて、心配です。

一般的な医療保険でも、公的健康保険の適用になる治療にまつわる手術や入院に関しては、医療保険の給付の対象になる場合が多いです。妊娠・出産の中でも、帝王切開手術は公的健康保険の給付対象になりますので、医療保険でも給付対象としているケースが多くあります。一方で、不妊治療は特約をつけないと保障されないケースが多いようですね。

――無痛分娩も気になっているのですが、医療保険でカバーされるのでしょうか?

無痛分娩は通常、自由診療ですから、医療保険の給付の対象にはならないことのほうが多いと思います。

――公的健康保険の適用か自由診療か、あまり考えたことがありませんでした。希望している治療法や処置が、医療保険の給付の対象かどうかを確認しておかないといけませんね。そういえば、出産後はメンタルの不調が出る人も多いと聞きました。産後うつになったという話もよく耳にしますよね。

産後うつに対応している保険商品もあります。産後うつに限らず、妊娠・出産までは病気とは無縁で過ごしていても、妊娠中のトラブルや出産が人生初めての入院という人は少なくありません。妊娠・出産時には思いがけないことも起こりますから、あらかじめ医療保険に加入して備えておくことをおすすめします。

――やはり、妊娠前から医療保険に入っておいたほうがいいのでしょうか?

一般的に、妊娠してからは医療保険に入りにくくなります。妊婦さんが医療保険に入りにくいのは、それだけ妊娠・出産時に一定のリスクが発生する可能性があるからです。Aさんも、今後妊娠・出産を希望していて、まだ医療保険に加入していないようであれば、早めに入っておくことをおすすめします。そして、妊娠・出産を含め、より将来に備えるのであれば、それに応じた特約をつけておくのも選択肢だと思います。その際、具体的に何がどこまで保障されるのかを確認してくださいね。

ライフイベントの節目に保険の見直しを。

ライフイベントの節目に保険の見直しを。

――やっぱり医療保険って大事ですね。次の誕生日がくる前にちゃんと考えてみます! でも、保険相談の問い合わせをすると、自分に必要のないものまですすめられるんじゃないかと心配で。何社か比較したほうがいいんでしょうか?

より慎重になるのであれば、複数の保険会社や、複数社の保険を取り扱っている代理店に相談するのもありだと思いますが、5つも6つも行く必要はないと思います。商品をいくつも比較するより、自分にとって必要な保障・不要な保障は何かという判断基準をしっかり持ったうえで相談することが大事です。

――何に不安を抱いているのかを考えておくといいんですね。

不安だからとあれもこれも保険に入っていったらきりがありません。負担できる保険料とのバランスを考えていきましょう。完璧を求めずに、このくらいを医療保険でカバーできれば、あとは預貯金でなんとかできる、といったご自身の家計状況を踏まえた判断をすることも大切です。

――いろいろな商品があって、迷ってしまいそうです。判断基準のポイントを教えてください。

比較するときのポイントの1つは保険料です。たとえばまったく同じ保障内容であるならばなるべく安く備えたいというのは自然な考えだと思います。金銭的なリスクをカバーするために保険に加入するわけですから、そのための保険料が家計にとって大きな負担になってしまったら本末転倒です。特約も多くの種類がありますし、同じ保障でも保険料は商品によって違いますので、比較、検討してみるといいと思いますよ。また、実際に病気やケガになって給付金を請求することになった際には精神的にも負担が生じていることが多いですから、手続をわかりやすくフォローしてくれそうかなどの、アフターサービスも大切だと思います。

――加入時につけた特約を、あとになってもういらないからやめます、ってできるんですか?

特約でしたら、その特約部分を解約することができるケースもあります。保障内容は保険商品の保障内容が最新のものになると考えられる3年〜4年おき、あるいはライフイベントの節目に見直しをするのがおすすめです。結婚したとき、子どもが生まれたとき、マイホームを買ったとき。そういうタイミングは見直しにぴったりです。Aさんは昨年結婚されて、保険について考えるいいタイミングですね。

――まさに保険を考えるタイミングだったんですね。がんばって、考えます!

【相談2】30代になり、女性特有の病気が心配になってきました。

30代になり、女性特有の病気が心配になってきました。

医療保険は20代のころに、「安いから」と親にすすめられて、なんとなく入った保険だけという会社員のBさん(30歳)。これまであまり健康のことを意識はしてこなかったけれど、最近、周囲で病気になる人がちらほら出てきて、もしものときに医療費が支払えるのか心配になってきたそうです。

まずは医療保険の保障内容を確認。

――今入っている医療保険は、社会人になったときに親から「安いからとりあえず入っておけば?」とすすめられて加入したものだけで。最近、まわりで病気になったという人もちらほら出てきて、ちゃんと考えないといけないと思いはじめています。

その今、加入されている医療保険にはどんな保障がついているかご存じですか?

――正直、細かいところまでは……わかりません。

自分が加入している医療保険の詳しい内容をよくわかっていない人は少なくありません。まずは、入院したら1日あたりいくら給付金が出るのか、給付金の支払いに関する条件、特約の内容などを具体的にチェックして、保障内容を確認してみましょう。

――医療保険っていろいろな種類がありすぎて、迷ってしまって。選び方の目安はありますか?

まずは自分が健康保険と国民健康保険のどちらに入っているかによりますね。会社員の方であれば、健康保険に傷病手当金制度があります。条件はあるものの、会社を休んでいる間、一定期間はおおよそ収入の3分の2くらいの金額が支給されます。一方、フリーランスの方の場合、国民健康保険にはそうした制度がありません。これを目安にしたうえで、それぞれの事情や心配に応じて金額を調整していくのがよいでしょう。

参考:全国健康保険協会「Q2. 傷病手当金の支給額は、いくらになりますか?」

気になる女性特有の疾病に備えるには。

気になる女性特有の疾病に備えるには。

――女性特有の病気がやっぱり心配です。女性向けの医療保険や、女性疾病に関する特約をつけておかないと、子宮の病気や乳がんは保障されないんですよね?

誤解されている方も多いのですが、一般的な医療保険の場合でも、公的健康保険の適用となる治療にまつわるほとんどの手術や入院が保障の対象となります。ですから女性向けの医療保険でなくても、女性特有の病気は保障の対象になります。女性向けの医療保険や女性疾病特約は、その中でも女性疾病についての保障を手厚くするためのもの、ということなんですよ。

――それは、基本の医療保険の保障だけだと足りないということですか?

足りないというより、より手厚くしたいなら活用しましょうということですね。近親者に婦人科系疾患が多く心配な場合など、気になる人は女性向けの医療保険を選んだり、女性疾病特約をつけたりするのもありだと思います。病気になってからだと、こうした特約をつけられないことがありますから。

また、最近では乳房再建手術の技術が進歩し、選択肢が多様化しています。健康保険の適用とならない自由診療の手術も保障してくれるかどうかも確認しておくといいと思います。

参考:ネオファースト生命「ピタッとレディ(無解約返戻金型女性疾病保障保険)保障内容」

――少し前に友達が入院したのですが、個室でゆっくりと過ごせたと話していたんです。私も入院することになったら、個室で治療に専念したいと思っていて。

個室の病室だと差額ベッド代がかかるケースが多くなります。そうした場合に、差額ベッド代は預貯金から出すというのであれば、基本の保障だけ入っていれば十分です。反対に、治療や入院にかかった費用を全額医療保険の給付金でカバーしたいというのであれば、最初から手厚い医療保険に入っておく必要があります。

――医療保険とは別に、自分である程度、たくわえておくのも大事ですよね。

そうですね。たとえば、ある程度預貯金があるから治療費はなんとかなると思っていても、その金額が想定を超えて高額だった、ということもあります。また、捻出できない金額ではなかったとしても、その預貯金は子どもの教育費、もしかしたら住宅ローンの頭金など、将来のために貯めているものではないですか? そのお金を使ってしまったら、今後のライフプランに大きな影響が出てしまいますよね。

――まさしくそうです。将来、マイホームを持つのが夢で貯金をしていました。それが病気の治療費に消えてしまったら困ってしまいます。

病気になったときに、治療にかかる費用が医療保険でしっかりとカバーされていれば、予定していたライフプランをあきらめなくてすむ可能性が高いですよね。思いもよらぬ病気やケガは誰にでも起こり得ますから、予定していたライフプランに影響が出ないようにすることが重要です。そこをカバーするのが医療保険なんです。医療費が支払えるかどうかも大切ですが、病気やケガがあったとしても、あきらめずにやりたいことが実現できるほうがいいですよね。

お金の心配を減らして、人生の選択を豊かにするために。

お金の心配を減らして、人生の選択を豊かにするために。

――しっかり休んで、しっかり治療しようと思ったら、医療保険で備えておくのも1つの方法ですね。

病気、特にがんになると精神的なダメージも少なくありません。そこに経済的な不安が重なると、より負担が大きくなります。医療保険でカバーされていれば、経済的な心配なく治療に向き合うことができるので、精神的なダメージも軽減できます。お金の損得だけの話ではないんですね。

――「医療保険に入っているから治療費は大丈夫」と思えるのは安心につながります。

今は、多くの病気やケガで、自由診療も含めると治療の選択肢が広がっています。たとえば、乳がんで全摘手術をしたとき、乳房再建手術も健康保険の対象ではあります。でも健康保険の範囲内でやろうとすると選択肢は限られていて、自由診療のほうが選べる治療の選択肢が広がるんです。

――自分の体だし、本当は自分が希望しているものを選びたいのに、お金がかかるからという理由であきらめたくないです。

命や人生にかかわることですから、できることならより多くの選択肢の中からベストを選びたいですよね。お金のことを気にせずに選べるのがいちばん。その意味でも、医療保険が安心材料になるんですよ。

【まとめ】自分にとって必要な医療保険選びを。

女性の医療保険選びは、長い人生に備えて保障内容を具体的に確認すること、自分自身の不安に応じて特約などをつけていくのがポイントのようです。

乳がんや子宮筋腫などの女性に多い病気、妊娠・出産に関することは、女性疾病特約や女性向け医療保険で手厚く備えるのがよさそうです。

このように、自分に必要なものをチョイスできるのも、医療保険の種類が多彩になってきているから。「自分は大丈夫」と思っていても、思いがけない病気やケガに見舞われることはあるものです。お金を理由に人生の選択肢を狭めない。医療保険には、そんなお守りのような役割もあるようです。

撮影/村尾香織


大竹 のり子
株式会社エフピーウーマン代表取締役。ファイナンシャルプランナー(CFP(R)認定者・1級FP技能士)、マネーマネジメントコーチ。金融専門書籍・雑誌の編集者を経て、2001年にファイナンシャルプランナーとして独立。2005年4月に「女性のためのお金の総合クリニック」を掲げる、株式会社エフピーウーマン設立。著作・監修した書籍は70冊以上におよび、最新刊に「数字が苦手でもわかりやすい!文系女子が幸せになる投資BOOK」(日本文芸社)がある。


※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。
※ 掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。
※ 記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。

(登)C22N0029(2022.5.9)
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#保険 #万一への備え #医療保険 #女性医療保険 #妊娠・出産
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