個人年金保険の解約を決意するのは早いかも?解約するリスクや解約前にできることを解説。 個人年金保険の解約を決意するのは早いかも?解約するリスクや解約前にできることを解説。

個人年金保険の解約を決意するのは早いかも?解約するリスクや解約前にできることを解説。

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※ 記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。  
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※ 本文中に記載の保険に関する保障の条件は、保険会社によって異なります。詳しくはご加入の保険会社にお問い合わせください。

現役の間に保険料を支払い、定年後に年金を受け取る個人年金保険。20代~30代で加入すると、月々の保険料が少額でも、将来的にまとまった金額を受け取れるようになります。ただ、定年までの30年~40年の間支払い続けられるか、不安に感じる人もいるでしょう。そこで、「生涯設計デザイナー」としてお客さまのコンサルティングを行ってきた、第一生命保険株式会社コミュニケーションデザイン部(取材当時)の古舘愛さんに、個人年金保険を解約する際のリスクと解約せずに継続できる方法を教えていただきました。

目次

  • 個人年金保険の解約で発生するリスク。
  • 「個人年金保険を解約したい」の実際の理由は?
  • 「解約のリスク」を避けるには?
  • 個人年金保険の解約以外にもある!保険料負担が厳しいときの対応法。
  • 「解約」を避けるためには、がんばりすぎないことも大切。

    個人年金保険の解約で発生するリスク。

    個人年金保険の解約で発生するリスク。

    個人年金保険は、契約時に設定した保険料払込期間が終わるまで保険料を支払い、同じく契約時に設定した年齢から年金として受け取る保険商品です。予定どおりに支払い続けることで、受け取る年金が保険料の累計額よりも少し増えるという特徴があります(定額タイプの場合)。

    なお、解約してしまったとしても、支払った保険料の一部は解約返還金として手もとに戻ってきますが、多くの場合保険料の累計額より増えることはなく、むしろ減ってしまうリスクがあります。詳しく解説していきましょう。

    多くの場合、解約返還金が保険料の累計額を下回る。

    払い込みいただく保険料は、預貯金のようにそのまま積み立てられるのではなく、その一部が保険契約の締結や維持に必要な経費として使われます。払込期間の途中で解約してしまうと、保険料の一部が経費としてマイナスになっているため、保険料の累計額よりも少ない金額で返還されることになるのです。

    基本的に、保険料払込期間に解約した場合、保険料の累計額のすべてが戻ってくることはないと考えたほうがいいでしょう。保険料払込期間を終えたあとで解約するならば、支払った保険料の累計額に相当する解約返還金が受け取れる可能性が高いですが、そこまできたら年金として受け取ったほうが賢明だと言えます。

    個人年金保険料控除が受けられなくなる。

    個人年金保険の契約の際、所定の要件を満たし「個人年金保険料税制適格特約」を付加すると、年間で払い込んだ保険料に応じて、「個人年金保険料控除」を受けられます。

    個人年金保険を解約すると保険料の支払いもなくなるため、控除を受けられなくなります。保険料を支払っている期間中はずっと税制優遇を受けられることを考えると、解約による税制面でのデメリットもあります。

    参考:国税庁「No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等」

    「個人年金保険を解約したい」の実際の理由は?

    「個人年金保険を解約したい」の実際の理由は?

    個人年金保険の解約に関する2つのリスクを見てきましたが、それでも「解約したい」と考える人は一定数います。なぜ、解約を考えてしまうのでしょうか。実際にあった事例をご紹介しましょう。

    生活の変化がきっかけで保険を見直したため。

    とある20代男性のお客さまは、支払額が月々5,000円の個人年金保険を2件ご契約されていました。お金にある程度の余裕があったため、1件契約後に追加でもう1件契約されたのですが、ある日「個人年金保険を解約したい」というご連絡がありました。

    詳しくお話を伺うと、「結婚をして家族が増えたため、自由にできるお金が少なくなった」とのことでした。最終的に解約を選択されたのですが、この時点で支払い開始から数年しか経過していなかったため、解約返還金は支払った保険料の総額よりもかなり少ない金額になってしまいました。

    別の方法で貯蓄しようと考えはじめたため。

    支払額が月々5,000円の個人年金保険を契約されていた20代女性のお客さまからは、「個人年金保険の必要性を感じなくなってしまったので、解約したい」というご連絡がありました。

    「毎月5,000円を、老後まで引き出せない個人年金保険に支払うよりは、いつでも引き出せる銀行口座にためていくほうがいい気がした」というのがご解約の理由でした。たしかに、個人年金保険は自由に出し入れできるお金ではないので、いつでも使える形で手もとに置いておきたいという考え方もあると思います。

    ただし、そのお客さまの場合、保険料を支払いはじめてから2年もたっていなかったので、解約返還金はほぼゼロ。たとえ月5,000円でも、2年間支払い続けたら12万円になるので、それがなくなってしまうのは大きな損失とも言えるかもしれません。

    「解約のリスク」を避けるには?

    「解約のリスク」を避けるには?

    ご紹介した事例はライフスタイルや考え方の変化が解約の理由でしたが、20代~30代の方だと、「月々の支払いが負担」という理由で解約を検討するケースもかなりあると考えられます。

    個人年金保険では、「保険料が支払えない」という理由で解約し、今まで支払ってきた保険料を無駄にすることがないよう、契約の段階で支払い続けられる保険料を設定することが重要です。

    保険料の金額設定は慎重に決める。

    月々の保険料が多ければ多いほど、将来的に受け取れる年金額も多くなります。ただし、保険料の支払いで手一杯になり、日々の生活費が捻出できなくなってしまうのは本末転倒です。

    保険で大切なのは、余裕資金で支払うこと。自分や家庭の財布を整理し、必要な生活費を確保したうえで、余ったお金やすぐに使う予定のないお金を保険料にすると、「支払えない」ということを避けられます。また、余裕資金のすべてを保険に回すのではなく、半分は貯金、半分は個人年金保険など、資産を分散させることも考えてみましょう。

    たとえ少額だったとしても、20代~30代ではじめれば、将来的に大きなお金になります。25歳から65歳までの40年間、月々5,000円を支払っていくと、総額240万円。個人年金保険(定額)であればそこからさらに増えるので、将来を支える柱の1つになるでしょう。

    若い人は少額ではじめ、あとで追加契約する方法も。

    先ほどの事例で20代男性が個人年金保険を2件契約していたように、複数契約することも可能です。まずは少額からはじめて、お金に余裕ができたら契約を増やし、老後の備えを拡大していくという使い方もいいでしょう。

    個人年金保険の解約以外にもある!保険料負担が厳しいときの対応法。

    個人年金保険の解約以外にもある!保険料負担が厳しいときの対応法。

    無理のない範囲で保険料を設定しても、急な出費が重なって手持ちのお金がなくなり、保険料が支払えなくなるというケースもまれにあります。そのような状況の解決策は、解約だけではありません。ほかの方法をご紹介しましょう。

    保険料を減額する。

    契約時に設定した月々の保険料を、制度の範囲内で減額することができ、契約自体は継続できます。ただし、保険料を減額したぶんだけ、将来の年金額も減ってしまいます。また、返還率は減額した保険料で再計算されるため、もともとの想定よりも返還率が下がってしまうというリスクもあるので、慎重に検討しましょう。

    「払済保険」に変更する。

    保険料が支払えなくなったタイミングで払い込みを中止し、それまで支払ってきた保険料のみで年金を形成する方法があります。契約は継続するので、年金を受け取りはじめる年齢に到達したら、年金が支給されます。

    ただし、途中で払い込みを中止すると、予定よりも保険料の累計額が少なくなるため、将来の年金額も想定より少なくなります。また、契約年数・金額などによっては利用できない場合もあります。

    解約返還金の一定の範囲内でお金を保険会社から借りることができる「契約者貸付制度」というものもあります。

    「解約」を避けるためには、がんばりすぎないことも大切。

    一度契約した個人年金保険は、解約してしまうと保険料の一部を失ってしまうので、解約せずに続けられるプランを組むことが大切です。まずは現在の家計を見直し、必要な資金と使う予定のない余裕資金に振り分けてみましょう。余裕資金があったら、将来の自分のために個人年金保険を検討してみてはいかがでしょうか。20代、30代であれば、少額からはじめて、追加契約するのも1つの手です。

    もし、支払いが厳しくなっても、解約以外の手段はあります。あらかじめどのような方法があるのかを知っておくといいでしょう。

    写真/Getty Images、PIXTA


    古舘 愛  
    第一生命保険株式会社で、生涯設計デザイナーとしてお客さまへのコンサルティングや保険提案業務に従事。現在はコミュニケーションデザイン部で、デジタルを生かした新たな接点でのお客さま対応を担当している。


    ※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。  
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    ※ 税務の取り扱いについては、2023年6月時点の法令等にもとづいたものであり、将来的に変更されることもあります。変更された場合には、変更後の取り扱いが適用されますのでご注意ください。詳細については、税理士や所轄の税務署等にご確認ください。

(登)C23N0239(2024.2.8)
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#保険 #老後への備え #個人年金保険
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