

日経平均とTOPIXの違いは?投資に迷う初心者向けにざっくり解説。
資産運用をしている人がまわりに増えてきたので、とりあえずNISA(少額投資非課税制度)をはじめようと証券口座を開設したものの、「どの商品を選べばいいかわからない」「なんとなく人気商品を選んでしまった」という人は多いのではないでしょうか。
そうした悩みを持つ投資初心者が知っておくと役立つのが、「株価指数」です。ファイナンシャルプランナー(FP)の高山一恵さんに、知っておきたい日本の代表的な株価指数である「日経平均」と「TOPIX」について解説していただきました。
目次
日経平均とTOPIXとは?

「日経平均」と「TOPIX」とは、株価指数の種類です。
株価指数とは、株式市場全体、もしくは特定のグループに属する銘柄の株価の動向をはかるためにつくられた数値のこと。株価指数を見ることで、特定の銘柄の株の値動きだけでなく、市場全体の動きや業種ごとの株価が好調か、不調かといった株価の流れを把握することができます。そのため、投資の参考にすることができるのです。
日経平均とTOPIXは、日本株の代表的な株価指数として知られています。日本の株価指数は、ほかに「JPX日経400」「日経株価指数300」「東証グロース市場250指数」などがあります。また海外の株価指数は、アメリカの「ダウ工業株30種平均(ニューヨーク・ダウ)」「S&P500」「ナスダック総合指数」などが代表的なものとして挙げられます。
日経平均とTOPIXの違い。

日経平均とTOPIXはどう違うのか、表にまとめました。
日経平均とTOPIXの違い
日経平均 | TOPIX | |
銘柄数 | 225 | 約1,700(※1) |
指数の対象企業 | 日本経済新聞社が選んだ企業 | 東京証券取引所に上場している企業の一部 |
表示単位 | 円・銭 | ポイント |
算出方法 | 平均株価をもとに算出 | 時価総額をもとに算出 |
特徴 | 株価の高い銘柄の影響を受けやすい | 時価総額が大きい大企業の値動きの影響を受けやすい |
メリット(※2) | 値上がりしたときの恩恵を受けやすい | 市場全体の動向がわかりやすく、分散効果もある |
デメリット(※3) | 銘柄数が少ないため、TOPIXよりは分散できない | 日経平均と比べて利回りは低くなりやすい |
※1 銘柄数は段階的に見直されており、2028年には1,200程度になる予定。
※2、3 日経平均やTOPIXの値動きと連動する投資信託商品を購入した場合(構成銘柄と構成比率は、基本的に、指標となる株価指数と同じ)。
以下、それぞれの指数について詳しく解説します。
日経平均の特徴。
日経平均(日経平均株価、日経225)は、日本経済新聞社が選んだ日本を代表する225社の、平均株価を指数化したものです。単位は円・銭で示されます。225社の銘柄は年に2回見直され、入れ替わることがあります。
日経平均の大きな特徴は、「株価の高い銘柄の影響を受けやすい」ということ。日経平均の株価の算出方法が、225銘柄の株価の平均値であるためです。
また、日本の株式市場に上場している約4,000の銘柄のうち225社に絞られているため、TOPIXと比較すると株価の変動が大きい傾向があります。
つまり、日経平均と連動した投資信託を購入すると、銘柄が絞られているためTOPIXよりも分散効果はありませんが、値上がりしたときの恩恵を受けやすいと言えます。
TOPIXの特徴。
TOPIX(東証株価指数)は「Tokyo Stock Price Index」の略で、東京証券取引所に上場している一部の企業の時価総額(現在の株価に発行済株式数をかけた数値)を対象とした指数です。1968年1月4日の時価総額を100として、現在の時価総額を指数化しています。単位はポイントで示されます。
TOPIXは時価総額が大きい大企業の値動きの影響を受けやすくなります。対象となっている銘柄数が225よりも多いぶん、日経平均より日本の株式市場の実情を反映しており、分散も効いています。
ただ、TOPIXと連動した投資信託を購入すると、「値動きはゆるやかで、利回りは低くなりやすい」とも言えます。
日経平均とTOPIX、NISAで買うならどっち?

NISAを活用する際も、日経平均やTOPIXの値動きと連動する投資信託を購入することができます。日経平均と連動する投資信託は値動きが比較的大きいので、運用成績を重視したいという人に向いています。一方、TOPIXと連動する投資信託は値動きが比較的ゆるやかなので、値動きが大きいと不安だという人や、時間をかけて資産形成したい人向きだといえるでしょう。
どちらを選ぶべきか迷ったときは、こうした特徴を参考にしながら検討してみてください。
もし株価の乱高下が起きたら。

資産運用をはじめようとしているタイミングで、株価に関するネガティブなニュースを耳にすると、「株価が下がっているなら、投資をはじめるのは今じゃないかも」と思う人もいるかもしれません。また、資産運用をはじめたばかりの人は株価の変動に一喜一憂しがちで、特に下落したときは焦ってしまう人が多いです。
しかし、株価が下がったときこそ「安く購入できるチャンスだ」と考えるようにしましょう。証券口座だけ開設して放置していた人は、まさにはじめどきです。
毎月一定額で投資信託を買う積立投資をしている場合、株価が高いときには少ない口数しか買い付けできませんが、株価が下がれば多くの口数を買い付けることができます。その結果、平均購入単価を下げる効果があり、株価が暴落前の水準に戻るころには、元本を上回る収益を得る可能性が高くなります。

たとえ暴落したとしても、過去、下がり続けて回復しなかった相場はありませんでした。リーマンショックなどかつての暴落時も、数年以内には株価が回復しています。こういったことを覚えておくと、いくらか安心できると思いますよ。
株価指数の特性を理解して、自分にあった資産運用を!
資産運用をはじめたばかりだと、何を基準に考えればよいか悩んでしまうでしょう。株価指数とは何か、それぞれの株価指数にはどのような違いがあるかを知っていれば、自分なりの資産運用の方向性を決めるのに役立ちます。まずは日本株の代表的な株価指数である日経平均とTOPIXについて理解し、資産運用に関する知識を深めていけるとよいでしょう。
写真/PIXTA イラスト/オオカミタホ
【監修者】高山 一恵
株式会社Money&You取締役/ファイナンシャルプランナー(CFP(R)、1級FP技能士)。
一般社団法人不動産投資コンサルティング協会理事。中央大学商学部客員講師。住宅ローンアドバイザー。慶應義塾大学文学部卒業。NHK「日曜討論」「クローズアップ現代」などテレビ・ラジオ出演多数。ニュースメディア「Mocha(モカ)」、YouTube「Money&YouTV」、Podcast「マネラジ。」、Voicy「1日5分でお金持ちラジオ」運営。『はじめての新NISA&iDeCo』(成美堂出版)、『マンガと図解 はじめての資産運用』(宝島社)など書籍100冊、累計180万部超。
※ この記事は、ミラシル編集部が取材をもとに、制作したものです。
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