30代後半で出産、無理なく教育費を貯めるには?中西茂樹・高田紗千子夫妻。
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※ 文章表現の都合上、生命保険を「保険」と記載している部分があります。
※ 本文中に記載の保険に関する保障の条件は、保険会社によって異なります。詳しくはご加入の保険会社にお問い合わせください。
お笑い芸人・なすなかにしの中西茂樹さんと、梅小鉢の高田紗千子さん。30代半ばをすぎた2017年に結婚し、2019年に第一子、2023年に第二子が誕生。明るくにぎやかな毎日をすごしています(取材当時は第二子出産前)。
そんな中西さん、高田さんご夫妻。今年からお子さんが幼稚園に通い出し、習い事をする機会も増えたことで、教育費についてもっと知りたいと考えるようになったそう。
そこでファイナンシャルプランナーの鈴木靖子さんに、子ども1人あたりの教育費の総額や、無理なく教育資金を貯める方法について質問。教育費を「守る」ための学資保険の活用についても、お話を伺いました。
子育ての合言葉は「楽しむことが成功!」。
──最初のお子さんはもうすぐ4歳。育ち盛りで、毎日とてもにぎやかなのではないでしょうか?
中西:はい、家族で一緒に遊ぶことも多いですし、それはもうわいわい明るく、楽しく暮らしております!
──こんなふうに育ってほしいという、子育ての方針はありますか?
中西:いろいろなことにチャレンジしてほしいです。失敗を恐れてチャレンジしない人って多いと思うんですよ。だから息子には、常日ごろから「楽しかったら、それで(チャレンジは)成功やから、失敗してもいいんやで。楽しむことが成功やで」と話しています。
高田:あとはもう、「大好きだよ、生まれてきてくれてありがとう」って伝えて、自分が愛されていると実感してくれるように心がけています。今のところ、なんでも楽しむ、素直な子どもに育ってくれていますね。
──4歳ともなると、いろいろなことに興味をもつ時期。習い事はされていますか?
中西:私が空手を習っていたこともあって、自分の身を守るスキルは身に付けてほしいですね。もちろん、本人の気持ちが最優先ではありますが。
高田:一時期、水泳教室に通ってみたんです。でも、親がそばにいないことが夢にまで見るほど不安だったようで、断念しました。そのかわり、音楽が好きなので今は音楽教室に通っています。あとは、英語は早いうちにはじめたほうがいいってよく聞くので、最近は英語教室のリサーチもしていますね。
30代半ばをすぎてから結婚・出産。初めて知った教育費のリアル。
──お子さんが興味をもちそうなことにはどんどんチャレンジさせてあげたいですよね。ただ、そうなると費用もかかります。教育費の備えについては、何かプランをおもちですか?
中西:実は教育費についてあまり詳しくなくて。今はとりあえず預貯金をしようと。ただ、そろそろ就学も意識する年齢ですし、何かはじめないといけないな、とは思っています。
高田:30代後半になってから結婚して子どもが生まれたんですが、それまで子どもがいる生活を前提に生きてきたわけではないので……。いざ子どもができて初めて、「子育てって意外にお金がかかるんや、どうしよう」って焦ってます。
──30代後半以降での結婚・出産の場合、子どもの教育費と同時に、自分たちの老後の費用にも備える必要があり、ますます不安がありますよね。それでは、ここからはファイナンシャルプランナーの鈴木靖子さんに、教育費の考え方や備え方について解説していただきましょう。
鈴木:まずはじめに、子ども1人が幼稚園・保育園から大学を卒業するまでに、いくらぐらい教育費がかかるかご存じですか?
中西:たしか1,000万円くらいって聞いたことがあります。
鈴木:実は、1,000万円というのは正解でもあり、間違いでもあるんです。というのも、教育費はどんな学校に進学するかによって大きく変わります。調査データから算出すると、幼稚園から大学卒業まで、すべて公立に進学した場合(大学は国立)で「約1,000万円」、すべて私立で文系の大学に進学した場合は「約2,400万円」、すべて私立で理系の大学に進学した場合は「約2,600万円」の教育費がかかると言われています(※)。
あくまで目安ではありますが、念頭に置いておくと、教育資金を準備するにあたってイメージがしやすいと思います。
リンク:ミラシル「『子どもに必要な教育費』は1人平均いくらかかる?」
中西:う~ん、かなりかかりますね。
鈴木:対策として預貯金をがんばっているとのことで、すばらしいと思います。実は預貯金のほかにも、今からはじめられる備えの1つとして、学資保険があります。
高田:学資保険、聞いたことはありますが、詳しくはわからないですね。ぜひ教えてください。
※参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」
文部科学省「令和4年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について」
日本学生支援機構「令和2年度 学生生活調査結果」
文部科学省「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
e-Govポータル「平成十六年文部科学省令第十六号 国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」
子どものために教育費をコツコツ準備できる学資保険。
鈴木:学資保険というのは、一定期間、決められた保険料を支払い、大学進学を想定した18歳など子どもが加入時に決めた年齢に達すると、学資金や満期保険金としてまとまった金額が受け取れるしくみです。教育資金を計画的に準備することができます。
学資保険の一番のメリットは、保険料払込免除特約がある保険商品であれば、親(契約者)が亡くなったり、病気や事故で寝たきりになったりした場合、残りの保険料を支払わなくても保障を受けられること。つまり、万が一のときに教育資金に困らないための備えにもなります。また、保険料を支払うことで所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されるんですよ。
中西:保険料控除が受けられるのは、生命保険と同じようなメリットですね。
鈴木:そうです。保障については、18歳などの満期年齢で一括でもらう方法のほか、1年ごとに分割でもらう方法もあり、商品によってさまざまです。
学資保険によりますが、満期や受取時期を迎えてもすぐにそのお金を使う必要がない場合、必要になるまで保険会社に預けておき運用してもらえる制度もあります。
※ 学資金・満期保険金の受取総額が払い込んだ保険料の総額を下回る場合があります。また、解約返還金は多くの場合、保険料の累計額を下回ります。
中西:子どものためにコツコツ準備できるのがいいですね。
鈴木:1つ気をつけたいのが、加入できる親御さんの年齢やお子さんの年齢に上限を設けているタイプが多いこと。年齢によっては、加入できない場合もあります。あとは、親御さんに健康リスクがあると加入できないこともあります。
また、保険金額が同じ場合、子どもが大きくなってからはじめるよりも、小さいうちに加入したほうが、保険料の払い込み期間が長くなり、月々の保険料が抑えられるメリットも。保険料が無理なく払えるのであれば、早めにはじめるのがおすすめです。
中西:なるほど~。たしかに40代ともなると生活習慣病も気になるし……。
高田:子どもが何歳ごろに加入するといいですか?
鈴木:小学校に入学する6歳までが加入条件になっているタイプが多いので、就学前にはじめる方が多いですね。妊娠中から加入できるタイプもあります。息子さんはもうすぐ4歳なので、タイミングとしてはちょうどいいと思います。
中西:そうなんですね。共働きの場合、夫婦どちらの名義で加入したほうがいいですか?
鈴木:一般的に収入が多い方が入ったほうがいいとされています。もし収入が低い方が加入した場合、収入が多い方が亡くなったら、ただでさえ収入が減って家計が厳しいのに、保険料も払い続けないといけなくなります。また、所得税の税率は収入が高いほど上がるので、そのぶん保険料控除による税負担の軽減効果が高くなるというメリットもあります。
目からウロコ! 将来の子どものために教育費を「守る」発想。
鈴木:もう1つお伝えしたいのは、学資保険は資産運用とはわけて考えたほうがいいということ。将来的にお子さんにきちんと教育資金を残すための、「守り」の役割となるのが学資保険なんです。
高田:もし夫に何かあっても、家計に負担をかけずに教育費のための保障がずっと続く(※)、ということなんですね。たしかに「守り」ですね!
中西:これなら僕も安心して今すぐ極楽浄土に行けますわ~。
高田:いやいや、それは頼んでないから(笑)。
※ プランにより保障内容は異なります。
──学資保険のお話を聞いて、教育費の備え方についてイメージはつかめましたか?
中西:こういう知識があると、子育ての助けになってくれることがわかりました。自分の子ども時代を思い出しても、親がいつも「お金ないわ~」って言っていると、子どもっていろんなことをあきらめるようになってしまうんですよ。
高田:預貯金はいつでも引き出せるけど、学資保険はそれができないので、コツコツきちんと準備できるのがいいですよね。
それと、今までお金を「守る」という考え方をしたことがなかったんですが、子育てをするうえではすごく大事だなと思いました。どうしても今の預貯金額だけで換算して漠然と不安だったので、すごく心強いですね。
鈴木:教育費という身近なところから、どのくらい費用がかかって、どういう備えがあるか知っておくと、住宅購入や老後資金といったほかのライフイベントにも意識が向くようになります。将来に向けたライフプランが立てやすくなりますよ。
中西:ホンマにそうですね!
高田:今日はものすごく勉強になりました。ありがとうございました!
※ 金額は学校教育費と学校外教育費の合計です。
※ 幼児教育・保育の無償化のため、幼稚園については「学校教育費」には含まれません(通園送迎費、食材料費、行事費などは、これまでどおり保護者の負担になります)。
※ 幼稚園の利用料はご状況により異なります。詳しくは内閣府のHPにてご確認ください。
中西 茂樹(なすなかにし)
1977年生まれ。大阪府出身。お笑いコンビ・なすなかにしのボケ担当。いとこ同士ならではの息の合った漫才と、テレビ番組で見せる体当たりのロケが人気。
高田 紗千子(梅小鉢)
1981年生まれ。京都府出身。お笑いコンビ・梅小鉢のボケ担当。高校の同級生同士でコンビを組んでおり、コントや歌ネタだけでなく、モノマネを得意とする。
鈴木 靖子
ファイナンシャルプランナー。銀行の財務企画や金融機関向けコンサルティングサービスに10年以上従事。企業のお金に関する業務に携わるなか、その経験を個人の生活にも生かしたいという思いからFP資格を取得。現在は金融商品を売らない独立系FPとして、執筆や相談業務を中心に活動中。
※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。
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