花粉症がつらい!症状を和らげるための対策とは?【医師監修】 花粉症がつらい!症状を和らげるための対策とは?【医師監修】

花粉症がつらい!症状を和らげるための対策とは?【医師監修】

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今や国民病ともいえる「花粉症」。毎年、春が近づくにつれ気が重くなるという人も多いでしょう。つらい症状を和らげるためには、対策をしっかりすることが肝心です。花粉症治療に詳しい日本医科大学大学院教授の大久保公裕先生に、花粉症のメカニズムや悪化させないための対策、症状を和らげるためにできることを教えてもらいました。

目次

花粉症のメカニズム。

花粉症のメカニズム。

花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻水・目のかゆみなどのアレルギー症状を起こす病気です。別名「季節性アレルギー性鼻炎」ともいわれています。原因となる花粉が飛ぶ季節にだけアレルギー性の症状が出るのが特徴です。

花粉症の症状とは。

花粉症の症状は主に、飛散した花粉が体の中に侵入するときの入り口となる鼻や目に生じます。症状としては、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・涙・充血などが挙げられます。鼻や目の症状のほか、耳がかゆくなる場合もあります。

花粉症の原因。

花粉症は、花粉が鼻や目などから体の中に入り込むことで発症します。体内に侵入した花粉を体が異物として判断すると、体は抗体をつくって、次に花粉が入ってきたときには積極的に排出するような防御反応を示します。

くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった花粉症の症状は、花粉を体外へ出そうとする反応です。くしゃみで花粉を吹き飛ばし、鼻水や涙で洗い流し、鼻づまりによって体内に入れないようにしています。

花粉症を引き起こす花粉の種類。

アレルギー症状を起こす花粉にはさまざまな種類がありますが、日本で特に影響が大きいのはスギ・ヒノキの花粉です。2月から5月にかけて、特に飛散が多くなります。

また、8月~10月はブタクサ・ヨモギの花粉などが飛散します。いわゆる「秋の花粉症」です。近年は複数の花粉に反応する人もいるため、春だけでなく秋にも花粉症に悩まされる人が増えています。

花粉症シーズンの前に気をつけたいこと。

花粉症シーズンの前に気をつけたいこと。

花粉症シーズンがはじまる前に気をつけたいのは、「風邪をひかないようにする」ことです。風邪をひくと鼻や目の粘膜が荒れて、花粉症がより重症化することがあります。

特に、春の花粉症シーズン前の真冬の時期は、気をつけましょう。空気が乾燥しているため、鼻や目の粘膜も乾燥しやすくなっています。粘膜は乾燥するだけでも荒れてしまいがちなので、部屋の加湿を心がけ、鼻や目の粘膜を潤して保護し、風邪をひかないように注意しましょう。

花粉症シーズン到来!つらさを和らげるための対策。

花粉症シーズン到来!つらさを和らげるための対策。

花粉症の症状を軽くし、つらさを和らげるには、「花粉をできるかぎり体内に入れない」ことが大事です。普段の生活ではどのようなことを意識すればいいのでしょうか。

花粉が飛ぶ日や時間帯を把握する。

花粉症の症状を最小限に抑えるには、花粉が多く飛ぶ日や時間帯の外出を控えることです。

花粉は朝、日が昇ると山間部のスギやヒノキから飛びはじめ、10時ごろに郊外の住宅地や都市部に到着します。晴れて気温の高い日中ほど、飛散量は多い傾向があります。

花粉の飛散は15時~16時ごろにはいったん落ち着きますが、17時~19時ごろに再び多くなることがあります。これは、車の交通量の増加で落ちていた花粉が再び舞い上がったり、気温の低下による空気の対流で上空の花粉が地上に落ちたりするためです。

雨の日は花粉の飛散量は少なくなりますが、その翌日は雨で地面に落ちた花粉が乾いて空気中に舞い上がり、むしろ飛散量が増えるため、花粉症状が悪化しやすい傾向があります。

最近はテレビのニュースやインターネットでも花粉飛散予測などの情報を入手できます。飛散の多い日や時間帯を事前に確認し、なるべく飛散の多い日や時間帯を避けて外出するようにしましょう。

室内に花粉を持ち込まない。

外出先から戻ったら、玄関の外で衣類に付着した花粉を払いましょう。コート類などのアウターや帽子などはすぐに脱いで、玄関付近のハンガーにかけておきます。

衣類に花粉をつきにくくするスプレーや洗剤なども販売されていますが、そうした花粉対策グッズを使っても、すべての花粉は落とし切れないもの。少し手間ですが、室内に入る前に花粉をできるだけ払うことを習慣にして、リビングなどの生活スペースに持ち込まないようにすることが肝心です。

マスクやメガネを正しくつける。

花粉の飛散シーズンには、外出時にマスクや花粉症用のメガネを使用しましょう。マスクは不織布マスクを鼻までしっかり覆うように装着できればOKです。

花粉飛散時期にコンタクトレンズを装着すると、レンズに花粉が付着して目の中にたまってしまい、目の症状が悪化することがあります。普段はコンタクトレンズを使用している人も花粉症の時期はメガネに切り替えましょう。

花粉症用のメガネは目を花粉から守るために有効です。コンタクトレンズを装着した上から、度の入っていないメガネや花粉症用メガネをかけてもいいでしょう。

部屋の換気や洗濯物の外干しを控える。

花粉の飛散が多い時期は窓や玄関を閉めて、空気の入れ替えをなるべく控えましょう。最近は、花粉が入りにくいフィルター機能を備えた網戸なども販売されています。花粉症シーズンも頻繁に換気したいという場合は、そうしたアイテムを取り入れてみてもいいでしょう。

室内に入った花粉は部屋の四隅にたまるホコリの中に集まりやすく、さらに花粉は湿気を吸って重くなると飛散しにくくなります。そのため、室内の花粉の飛散を防ぐには空気清浄機よりも加湿器の使用が有効です。

床に落ちた花粉は、舞い上がらないように静かに掃除機で吸い取ります。週1回程度は、部屋の四隅を中心に掃除をするといいでしょう。

花粉飛散の多い時期には、洗濯物や布団も外に干さないほうがベターです。外に干す場合は、飛散量の少ない朝6時~10時、夜19時以降の時間帯にしましょう。

市販薬を使用する。

症状が軽い場合には、市販の飲み薬でもある程度は症状の緩和が可能です。市販薬を使う場合は、添付文書をよく読んで使用しましょう。

うがいや鼻洗浄液を使った鼻洗浄も症状の軽減に有効です。ただし、いずれもやりすぎると、喉や鼻の粘膜を乾燥させてしまい、症状を悪化させてしまう恐れもあるため、適度に行うことをおすすめします。

病院で治療を行う。

花粉症の症状が悪化し、生活に支障をきたして困っている場合には、医療機関での治療が必要です。花粉症の症状は人それぞれ異なります。病院では、その人の症状に合わせて、抗ヒスタミン薬などの飲み薬・点眼薬・点鼻薬などが処方されます。

病院で処方される花粉症の薬の中には、副作用が少なく、効果が高いものもあります。市販薬で効果がみられなければ、我慢したりせず、早めに医療機関で医師の診察を受けるようにしましょう。

花粉症で毎年悩まされている人は、花粉症シーズンの早い時期から治療薬を飲みはじめる「初期療法」という治療も効果的です。春の花粉症に対しては、通常、2月初めごろから飲みはじめ、5月末ごろまで続けることで、症状の発症を遅らせたり、飛散量の多い時期の症状悪化を防いだりできます。初期療法を希望する場合は、2月初旬に病院を受診して相談しましょう。

そのほか、花粉症シーズン前からはじめる免疫療法などの治療もあります。鼻づまりなどの鼻症状が重症の場合は、鼻粘膜のレーザー治療など手術療法も選択肢となります。

花粉症を悪化させないための日常生活での注意。

花粉症を悪化させないための日常生活での注意。

花粉対策をしているつもりが症状は悪くなるばかり……という人は、もしかしたら気づかないうちに症状を悪化させてしまう習慣が身についてしまっているのかもしれません。生活習慣を見直してみることもおすすめします。

バランスのよい食事を心がける。

花粉症を悪化させないためには、できるだけバランスのよい食事を心がけるようにしましょう。特に、ビタミンA(カロテン)やビタミンCなど免疫力を高める栄養素を含む緑黄色野菜を多めに摂取することが大切です。

ファストフードをはじめとする加工食品や添加物・保存料などが多い食品ばかりを食べていると、体のバランスが崩れ、症状を悪化させることになるため、極力避けるようにしましょう。

ドライアイに注意する。

日ごろ、長時間のPC作業やスマートフォンの使用などで目を酷使しがちな人はこまめに休憩を取り、ドライアイにならないように注意しましょう。

ドライアイになると涙の量が減ってしまうため、目に入ってきた花粉などの異物をすぐに涙で洗い流せません。花粉が目の表面に長くとどまればアレルギー症状が出やすくなり、目のかゆみ・充血・異物感などの症状が悪化することがあります。

適度な運動と十分な睡眠・休息を取る。

ウォーキングなどの適度な運動も体のバランスを整え、免疫力を高めて、症状の悪化を防ぐのに役立ちます。ただし、花粉の飛散が多い時間帯は屋外での運動は避けて、屋内で運動を行うか、飛散の少ない朝6時~10時、夜19時以降などの時間を選ぶようにしましょう。

よい睡眠のためにも適度な運動は大切です。まったく運動していない人に比べると、適度な運動習慣がある人のほうが睡眠の質も高いとされています。十分な睡眠や休息を取ることも体の免疫力を維持し、花粉症の症状を和らげたり、重症化を防いだりすることに役立ちます。

アルコールやタバコを控える。

適度なアルコールはリラックス効果をもたらしますが、過度のアルコール摂取は鼻の粘膜を刺激し、症状を悪化させるリスクを高めます。タバコの煙も鼻の粘膜を直接刺激し、鼻づまりなど症状を悪化させる原因になります。花粉症を悪化させないためにも、花粉飛散時期の過度なアルコール摂取や喫煙は控えましょう。

【まとめ】対策次第で症状の悪化を防ぐことは可能。

花粉症は重症化するとQOL(生活の質)が大きく下がるため、外出控えや業務効率の低下、医療費の増加など、大きな経済的損失にもつながる可能性があります。花粉症で重症化する人を減らすことが、日本の生産性を高めるためにも重要といわれています。

花粉症は、対策次第で症状の悪化を防ぐことが可能です。ぜひ参考にして、少しでも快適に過ごしていただけたらと思います。もし、花粉症の症状がつらいのに、花粉症シーズンが終わるのをじっと待つばかりという場合には、我慢せずに病院で医師の診察を受け、自分に合った治療を受けましょう。

写真/PIXTA


大久保 公裕 
日本医科大学大学院医学研究科頭頸部感覚器科学分野教授。日本アレルギー協会理事、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会感染症学会理事。日本医科大学大学院耳鼻咽喉科卒業後、アメリカ国立衛生研究所(NIH)留学。帰国後、1993年から日本医科大学医学部講師、准教授を経て、2010年より教授。花粉症、特に舌下免疫療法など、新しいアレルギー性鼻炎の治療法の研究・治療に当たる。


※ この記事は、ミラシル編集部が取材をもとに、制作したものです。 
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