20代〜30代の3人に1人が入院経験あり! 費用や日数など、入院事情を徹底調査。
※ 記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※ 文章表現の都合上、生命保険を「保険」、生命保険料を「保険料」と記載している部分があります。
「病気やケガは突然やってくる」。頭ではもちろんわかっているけれど、健康な20代〜30代にとっては、いまひとつ自分ごととして捉えにくいところもあるのではないでしょうか。そこで、実際に20代〜30代の人たちは、どんな病気で入院した経験があるのか、入院日数や費用はどれくらいかかったのかアンケートを実施。リアルな声を聞いてみました。
調査会社/株式会社クロス・マーケティング
調査期間/2022年5月11日〜2022年5月12日
調査方法/インターネット
回答者/847名
目次
- 意外と多い!? 20代~30代のうち約4割が入院経験アリ。
- 入院理由は男性がケガ、女性は婦人科系疾患が多い。
- 入院日数は1週間以内が約7割。
- 入院費用の平均額は12万8,250円。
- 食費や交通費、差額ベッド代が意外と打撃に。
- 約6割の人が「医療保険」できちんと備えているが……。
意外と多い!? 20代~30代のうち約4割が入院経験アリ。
──Q.過去に入院したことがありますか。
20代〜30代の男性416人、女性431人、計847人に入院経験の有無を聞いたところ、329人(38.8%)が、入院したことがあると回答。30代までに、10人中およそ4人は入院したことがあるということになります。それでは具体的に、どんな病気で入院し、どれくらいの期間入院していたのでしょう? ここからは、入院したことがあると回答した人の中から、男性50人・女性50人の計100人へ、入院にまつわるアンケートを行いました。
入院理由は男性がケガ、女性は婦人科系疾患が多い。
──Q.過去に入院した際の病気の種類について、あてはまるものをすべて教えてください。
*「その他・答えたくない」の回答を除く
入院理由については細かく分かれましたが、全体で見ると「妊娠・分娩(通常分娩・異常分娩どちらも含む)」(18%)、「消化器系疾患」(16%)で入院した人が多いという結果となりました。ただし、男女別で見ると入院理由には違いがみられました。
*「その他・答えたくない」の回答を除く
女性でもっとも多いのは「妊娠・分娩」(36%)ですが、次いで「婦人科系疾患」(22%)と、女性特有の理由で入院を経験している人が多いことがわかりました。一方、男性でもっとも多いのは「ケガ」(22%)、次いで「消化器系疾患」(20%)という結果に。「ケガ」については、女性は6%のみと、性別によって大きな差がみられました。
バイクや自転車によく乗る人や、スポーツやアウトドアなどの趣味を持っている人は、ケガに対してより一層注意が必要といえそうです。
また、近年は新型コロナウイルス感染症と隣り合わせな状況が続いています。たとえ若く健康体であっても、今まで以上に入院を身近に捉えておいてもいいのかもしれません。
入院日数は1週間以内が約7割。
──Q.直近で入院した際の入院日数を教えてください。
入院日数については、「5〜7日」(40%)がもっとも多く、次いで「4日以内」(28%)と、1週間以内に退院した人が約7割でした。
また、入院日数は年々短くなっているといわれており、厚生労働省が発表している「平均入院日数(一般病床)」によると、2011年が17.9日、2015年が16.5日、2019年が16.0日と、この結果からも短縮傾向にあることがわかります。
出典:厚生労働省
・平成23年(2011)医療施設(動態)調査・病院報告の概況 Ⅱ 病院報告 P38
・平成27年(2015)医療施設(動態)調査・病院報告の概況 Ⅱ 病院報告P21
・令和元(2019)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況 Ⅱ 病院報告 P21
入院日数が減っている理由については、医療技術が進歩し長期の入院を必要としなくなったことや、国の医療費適正化計画*などの影響があるといわれています。それでは、入院日数が短くなったことで、入院にかかる費用は減っているのでしょうか?
*国の医療費適正化計画:「厚生労働省」医療費適正化計画について
入院費用の平均額は12万8,250円。
──Q. 直近で入院した際の、入院にかかった自己負担額を教えてください。
*医療費・食事代・自身と家族の交通費・差額ベッド代・消耗品などすべて含む。
*高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額。
入院の自己負担額については、平均12万8,250円という結果に。「5万〜10万円未満」(39%)がもっとも多く、次いで「5万円未満」(32%)と、10万円未満の人が約7割を占めました。「10万円でおさまった!」と安心する人もいれば、「10万円もかかってしまった……」と落ち込む人もいるでしょう。
実際に10万円未満を選択した人のなかには、「入院はいつするのかわからないので、お金の工面が難しい印象」(男性・30代)、「意外と高かった」(女性・20代)など、入院という突如降りかかる出費に戸惑う声もみられました。
なお、平均入院日数は短縮傾向にあるものの、生命保険文化センターの調査によると、入院1日あたりの平均自己負担額は増加傾向にあります。入院日数が短いからといって油断はできないようです。
*治療費・食事代・差額ベッド代・本人や家族等の交通費や衣類・日用品などを含む金額。また、高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額。
*公的医療保険には、医療費の自己負担額に限度額を定める高額療養費制度等があり、実際に負担する金額はケースにより異なります。
下記出典資料をもとにミラシル編集部が作成。
出典:
・生命保険文化センター「生活保障に関する調査」平成22年度 P9
・生命保険文化センター「生活保障に関する調査」平成28年度 P17
・生命保険文化センター「生活保障に関する調査」令和元年度 P18
食費や交通費、差額ベッド代が意外と打撃に。
──Q.入院にかかった自己負担額の内訳を教えてください。
*入院期間の長さにかかわらず、1回の入院でかかった費用を聞いています。
さらに、何にどれくらいかかったのか、自己負担額の内訳も聞いてみました。
そもそも食事代は、一部をのぞき病院から出される1食につき460円を負担することになっています。さらに、食事制限がない場合に売店などでお菓子や飲み物を買うと、どんどん食費は膨らむことに。
差額ベッド代は、基本的に1〜4人部屋に入院した際にかかる費用のこと。正式には「特別療養環境室料」といいます。
厚生労働省の調べでは、平均1日当たり、1人室8,018円、2人室3,044円、3人室2,812円、4人室2,562円の差額ベッド代が発生しています。
出典:厚生労働省「主な選定療養に係る報告状況」P3 ④令和元年7月1日現在
差額ベッド代は、公的医療保険や高額療養費制度の適用外となり、全額自己負担に。たとえ入院が短期間であっても必ず支払わなければならないものなので、部屋を選択できる場合は入院日数を想定のうえ、よく検討した方がいいでしょう。特に、同室の人の声やいびきなど、音に悩まされるケースも少なくないようです。
なお、患者の意思にかかわらず病院側の都合により個室へ入院した場合など、なかには差額ベッド代を支払わなくてもいいケースも存在します。
アンケートの回答者からは、「治療費は想定内であっても、入院にかかわるその他の費用については想定外だった」との意見も。いくつかリアルな声をご紹介します。
・病院で購入できる消耗品は割高に感じた。(男性・30代)
・毎日洗髪をしてもらえなかったので病院の中にある美容室を利用した。(女性・20代)
・2か月間入院していたのでテレビ代や洗濯代がどんどん気になりだし、最後のほうはテレビもあまり見ず、洗濯もできるだけ我慢していた。入院中のストレスを少しでも解消したくて、食事制限がなくなってからはコンビニや自販機での買い物が優先だった。(女性・20代)
・保険に入る前に病気が見つかってしまったので、出費が多いのに入ってくるものがなくて大変だった。(女性・30代)
約6割の人が「医療保険」できちんと備えているが……。
「自身が入院することになった場合に備えて、公的医療保険以外で現在経済的な準備をしているか(複数回答)」の問いに対して、約59%の人が「医療保険」に加入済みと回答。若いうちから、もしもの事態に備えている人が多いことがわかりました。
その一方で、「特別な準備はしていない・わからない」と回答した人も約28%いました。
ケガや病気は、それだけで心も弱るものですが、お金の負担が大きいと、精神的負担をさらに感じてしまいそう。健康なうちから、自分に合った備えを検討してみてはいかがでしょうか。
※ この記事は、ミラシル編集部がアンケート調査の結果をもとに、制作したものです。
※ 回答者の意見や感想は個人の経験に基づく情報も含まれます。
※ 掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等に基づいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。
※ 記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。