プレママ必見!安心して赤ちゃんを迎えるために知っておきたいこと【助産師監修】
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初めてのマタニティライフを安心して過ごすために、プレママが出産に向けて準備しておくべきことは何でしょうか。この記事では、産前産後のママたちへの情報発信を行っている助産師の浅井貴子さんが、妊娠初期から出産までのおおまかなスケジュールと妊娠中の注意点など、プレママにぜひ知っておいてほしいことを解説します。
目次
出産までのおおまかなスケジュール。
妊娠初期から妊娠後期までの特徴と、各期間のうちにやっておきたいことを、時系列で紹介します。
妊娠初期~23週。
生理が遅れている、だるい・眠いなどの体の変化を感じて「妊娠かな?」と思ったら、生理予定日から約2週間後を目安に、病院に行って妊娠を確認します。妊娠がわかったら、妊娠初期から23週までのうちは基本的に1か月に1回の妊婦健診を受け、経過を観察します。多くのプレママに「つわり」の症状が出るので、「ゼリーやアイスなど、口にできるものを食べる」「少しずつ、食事を小分けにして食べる」などのつわり対策をしましょう。
この時期にやるべきことは主に次の2つです。
- 母子手帳の発行
一般的には、赤ちゃんの心拍が確認(一般的に妊娠5週~6週くらい)できたら、病院から発行された「妊娠届」を持って住んでいる市区町村の役所や保健センターなどへ行き、母子手帳を発行してもらいます。
- 出産する病院を検討する
出産できる病院は、総合病院から個人産院、助産院までさまざま。麻酔を使って分娩時の痛みを和らげる「無痛分娩」や、あらかじめ出産日を決めて人為的に分娩を誘発する「計画分娩」ができるかどうかも病院によって異なります。受診してみないとわからない場合もありますが、病院のホームページなどにも情報は出ていますので確認しましょう。
まずは、現住所の近くの病院などで産むのか里帰り先で産むのかを検討し、候補の病院を調べて早めに決めておきましょう。都市部では、妊娠初期に分娩予約をしておかないと病院の予約が取れない、「お産難民」になる可能性があるので注意が必要です。
妊娠中期~35週。
妊娠中期になると、だんだんおなかがふっくらしてきて胎動も感じられるようになります。これまで月1回だった妊婦健診が、24週からは2週間に1回になり、病院に行く頻度が増えます。
この時期になるとつわりも落ち着き体調が安定して、マタニティエクササイズをはじめたり、ベビーベッドなどの出産・育児グッズをそろえはじめたりする人が多いようです。一方で、むくみや腰痛、足の血管(静脈)がコブのように膨らむ「静脈瘤(じょうみゃくりゅう)」などのマイナートラブルが増える時期でもあるので、適度な運動とともに、こまめな休息を心がけましょう。
この時期に検討すべきことは主に次の3つです。
- 職場への報告
必要に応じて職場に妊娠の報告をします。出産予定日を伝えて、仕事内容やスケジュールの調整が必要な場合は、今のうちから配慮してもらいましょう。
- 母親学級に参加
必要に応じて病院や自治体で行われている母親学級に申し込みます。パートナーと一緒に参加できる両親学級や、パートナーが赤ちゃんの抱き方やおむつ交換、沐浴のやり方などを学ぶ父親学級もあります。ぜひ参加してみてください。また、オンラインなどでも開催しているところもあります。民間や自治体、日本助産師会なども含めて確認しておくとよいでしょう。
- 妊娠線のケア
昔は、妊娠後期になってから妊娠線のケアをするプレママが多かったのですが、今はおなかが膨らみかける妊娠中期からはじめる人も増えているようです。パートナーにクリームを塗ってもらって、おなかの赤ちゃんとのコミュニケーション手段にするのもおすすめです。
妊娠後期~出産。
出産に向けておなかがさらに大きくせり出し、胎動も大きくなる時期です。心身ともに、だんだんと赤ちゃんを迎える準備ができていきます。妊娠37週からは正期産ですが、それより前の出産は早産といわれます。出血やおなかの痛み、周期的な張りなど、いつもとは違う体のサインを感じたら、速やかに出産予定の産院などに連絡しましょう。
この時期にやるべきことは主に次の2つです。
- 入院・育児グッズの購入・確認
パジャマや産褥(さんじょく)ショーツ、洗面道具といったお産入院グッズのほか、ベビー服・ベビーソープ・ベビー用つめ切り・綿棒・保湿剤など、育児グッズの最終チェックをして退院後に備えましょう。
いつでも入院できるように入院グッズはバッグにまとめておき、ベビー服は下洗いを済ませておくこと。なお、赤ちゃんにも個人差があるため、赤ちゃんを寝かせておく「バウンサー」や、寝ている赤ちゃんの上でおもちゃがくるくる回る「ベッドメリー」など、赤ちゃんの好みが分かれそうなものは、産後に様子を見て買ってもいいでしょう。
- 産後ケア事業への登録
産後は心身の不調を感じたり、育児不安に悩まされたりするママもいます。出産した病院や助産院・自治体・民間事業者などで、産後のママの体や心のケアをしてくれるところがあります。訪問や日帰りでケアをしてくれるところのほか、宿泊できるところもあるので、妊娠中から調べて事前に登録(予約)しておくと安心です。
プレママが知っておきたいこと。
トラブルやアクシデントを避け、快適なマタニティライフを送るために、心がけておきたいことを紹介します。
控えたい飲食物。
アルコールはもちろん、エスプレッソなどカフェインが多い飲料は避けましょう。ノンカフェインだからとハーブティーを愛飲するプレママも増えていますが、子宮収縮作用があるなど、妊娠中はNGだといわれているハーブもあります。専門店や担当医に相談したり、できるだけマタニティ用のハーブティーを飲んだりしましょう。
また、生魚や生肉・生がき・生ハム・スモークサーモンなど、しっかり加熱していない食べものは、母体や胎児に影響をおよぼすトキソプラズマやリステリア、ノロウイルスなどへの感染の危険性があるため避けましょう。
心がけたい食生活。
妊娠中は、母体を通じて栄養が赤ちゃんに送られる大事な時期でもあります。栄養バランスを考えた規則正しい食生活を送りましょう。つわりの時期はあまり神経質にならず、食べられるものを食べ、可能な範囲で栄養バランスをとるようにしましょう。
特に摂取したほうがいい栄養素は鉄分・たんぱく質・カルシウムです。妊娠中は循環する血液量が増加するため、より多くの鉄分が必要になります。あさりやいわし、牛赤身肉、小松菜やほうれん草など鉄分の多い食材を意識して食べましょう。たんぱく質は赤ちゃんの筋肉をつくるのに不可欠です。よく火が通ったお肉や魚を意識して食べるようにしましょう。赤ちゃんの骨をつくるのに必要なカルシウムも意識して、牛乳やヨーグルト、納豆などの食材から摂取するといいでしょう。
里帰り出産の計画は早めが吉。
里帰り出産は、実家で両親に家事や赤ちゃんのお世話を手伝ってもらえるメリットがあります。里帰り出産にする場合は、なるべく早く実家の近くの転院先を探して、可能ならば見学してから分娩予約をしましょう。妊娠32週までには転院するように促す病院などが多いようです。
なお、里帰り出産でも、先に述べたような産後ケア事業を事前に調べて登録しておくとより安心です。
マタニティエクササイズで体を動かす。
妊娠中期になって体調が安定したら、担当医に相談のうえ、OKが出たらマタニティヨガやマタニティスイミング、マタニティビクスなどの運動をして体力をつけておくといいでしょう。運動の習慣があるプレママは、血液の循環がよくなってむくみや腰痛などが解消されやすい、体重のコントロールがしやすいなどがあるようです。まずはウォーキングからはじめてみましょう。
パートナーと家事の役割を見直す。
最近は家事に積極的なパートナーも多いようですが、妊娠中のママの負担軽減や、産後の生活に備え、役割分担を今一度見直してみてください。最近は、男性の育休も取りやすくなっているため、産後の育児や家事の分担について話し合っておくことが大切です。
ママもパパも、赤ちゃんが生まれたからといってすぐに親になれるわけではありません。お互いに協力し合いながら、環境を整えていきましょう。
産前・産後に必要な連絡先をまとめておく。
妊娠中の体にはいつ何が起こるかわかりません。急な陣痛などもしものときに備えて、産院の電話番号はもちろん夜間受付の電話番号、タクシー会社の電話番号などを夫婦それぞれの携帯電話に登録しておきましょう。
また、近隣の小児科や救急病院、保健センターなど、産後にお世話になりそうな連絡先も登録しておきます。「赤ちゃんのおへそから血が出ている」「急な発熱で心配」など、乳児期特有のトラブルのさいも慌てずに済みます。小児救急電話相談(#8000)といった、夜間でも対応してくれる相談窓口などを事前にリサーチしておくとよいでしょう。
お金の準備も大切。
ここまでは、助産師の浅井さんに、プレママに知っておいてほしいことを解説いただきました。
なお、妊娠中は予期せぬアクシデントが起こることが十分考えられます。急な入院や医療処置が必要になったときのために、出産費用のほかにもお金を準備しておくことが大切です。
妊娠中に加入できる保険もある。
現在加入している保険を確認しておきましょう。医療保険では、切迫早産や合併症での入院、帝王切開などのさいに、給付金が支払われることがあります。現在、保険に未加入のプレママでも、保険会社によっては妊娠中でも加入できる保険があるので、ぜひ調べてみてください。なお、告知の内容によってはお申し込みいただけない場合もあります。
万全の準備が安心につながる。
初めての出産をよりよいものにするためにも、事前の準備が大切です。正しい知識と万全の準備で、充実のマタニティライフを送りましょう。
写真/PIXTA
浅井 貴子
フリー助産師
赤ちゃん訪問指導歴約30年。群馬大学医学部助産課程卒業後、浜松医科大学医学部附属病院 産婦人科病棟、聖隷浜松病院NICUに勤務。現在は自治体の赤ちゃん訪問のほか、産前産後のケアに関する執筆・セミナー講師、ベビーマッサージ・マタニティスイミングのインストラクター、ママや赤ちゃんに役立つ商品開発や監修に携わる。産後ケアホテルマームガーデン葉山のアドバイザーも務める。
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