ダイエットが続かないあなたへ!簡単筋トレ「ながらエクササイズ」。
総再生数1億回を超えるYouTubeチャンネルで「短時間でしっかり効く宅トレ」を発信している、パーソナルトレーナーの津村美緒さん。これまで、体重という数字にとらわれないダイエットの基礎知識をていねいに伝え、生徒さんや登録ユーザーの健やかな日々をサポートしてきました。
そんな津村さんに、ダイエットに欠かせない基礎知識や忙しい人でも続けられる「ながらエクササイズ」など、「健康的なからだづくりのヒント」を教えていただきます。
体重はただの数字!食事・筋トレ・休養で健やかなからだを目指す。
――まずはダイエットの基本的なルールについて、教えてください。
当たり前すぎてがっかりされるかもしれませんが、「しっかり食べる」「しっかり動く」「しっかり休む(眠る)」という3本柱が大切です。健康でなければ意味がありませんからね。
――では、健康的なダイエットを行う上で食事において注意すべきポイントはありますか?
基礎知識として大切にしてほしいのが「PFCバランス」。たんぱく質(P)、脂質(F)、炭水化物(C)の三大栄養素のバランスのことです。ご自身が必要とする各栄養素の量を知り、バランスよく摂取することで効果的なダイエットができます。
性別・現在の体重・身長・年齢・日々の活動量・目的(減量や現状維持など)を入力すると、目的に応じたPFCバランスを計算してくれる「PFC計算機」をつくったので、ぜひ使ってみてください。
――これは便利ですね! 津村さんのエクササイズ動画で印象的なのが「食ったら動け!」という言葉。この意味をあらためてお聞かせください。
脂肪として蓄積される余分なエネルギー源は、すぐ消費しましょうという意味です。食べ物から得られたエネルギー源は、血液中を流れて人が生きるためのエネルギーとして使えるよう準備されていきます。でも、そのエネルギー源がしばらくたっても使われないと、「私たち、もう脂肪になっていいんだ」と、内臓脂肪や皮下脂肪として定着してしまう。それなら、定着する前に余分なエネルギー源を使い切ってしまえばいいんです。
――なるほど。そもそも脂肪にさせなければいいのですね。では、忙しい人でも続けられそうな食事の工夫はありますか?
からだにやさしく簡単な「作り置き」がおすすめです。この時期だと、好きなお野菜と市販の調味酢をチャック付きポリ袋に入れてつくるピクルスがイチオシ! 一度つくれば1週間ほど楽しめますし、間食にも、食卓の野菜不足を補う一品にもぴったりです。
また、インスタントのおみそ汁や、小さめのパックのお豆腐や納豆など、1人で簡単に食べられる食材を常備しておくと、気負わずダイエットを続けられると思います。
――どうしても間食したくなったときはどうしたらいいですか?
カロリーが高くても、少量で満足できるなら間食してもOK。また、食べたあと動けそうなタイミングで食べるぶんにはOK。だから基本的には、何を食べてもいいと思います。気になる方は、エネルギー量の多い脂質を控えるために洋菓子を和菓子にしたり、血糖値の上がりやすいチョコレートを低脂肪&高たんぱくなヨーグルトに変えてみたりするといいですね。
――間食OKはちょっと安心です。ダイエット中は体重の増減に一喜一憂してしまう人が多いと思いますが、数字に対してどのように向き合っていますか?
私は、身長153cmで今の体重が54kgですが、「自分も同じ身長・体重なのに、全然見た目が違う……」とおっしゃる生徒さんは大勢いらっしゃいます。「体重が軽い」=「美しい」と思われがちですが、むしろ筋肉がついた健康的なからだであればあるほど、体重の数字は大きくなることが多いんです。適度な筋トレをして、筋肉がしっかりついていると基礎代謝も上がりますし、そのぶん、好きなものを罪悪感なく食べられるようになりますよ。
――体重計の数字がすべてじゃないと思えれば、頑張れそうですね。では、「今日からダイエットを始めよう」と決意された方へのアドバイスをお願いします。
スタートダッシュしすぎないことが大事ですね。いきなりジムに通うのではなく、日常生活の活動量アップを意識するのがおすすめです。普段ならタクシーを使うところを、歩いてみるくらいで大丈夫ですから。大切なのは「できることをコツコツ増やす」こと。仕事に、家事に忙しい方には「ながらエクササイズ」をおすすめします!
忙しい人ほど運動を日常に!「ながらエクササイズ」のすすめ。
「1日24時間じゃ足りない!」とおっしゃるほど多忙な津村さんに、日常生活の一部として取り入れやすい「ながらエクササイズ」を教わりました。
――「ながらエクササイズ」に取り組む上で、気をつけるポイントはありますか?
まず、背中が丸まらないよう気をつけてみてください。胸を張りすぎず、おへそを縦に伸ばすイメージで自然な姿勢をとり、肩の力はゆるっと抜いてくださいね。また、エクササイズ中は筋肉の伸び縮みを感じながら、動いている部分を意識して。そのとき、呼吸は止めないように!
――各エクササイズは、1日何セット行うと効果が表れやすいですか?
無理のない範囲で大丈夫ですが、各エクササイズを1日3セットずつ行うと、からだに変化が出やすいと思います。では、さっそくやってみましょう!