益若つばさに聞くシングルでの子育て。不安はあっても後悔はない。
高校時代から芸能活動を開始し、カリスマモデルとして活躍した益若つばささん。出産を機に22歳で雑誌モデルを卒業し、その後はコスメやアパレルなどの商品プロデュースなど、ものづくりの裏方業に力を注ぎながら、動画配信や俳優業まで活動の幅を広げてきました。
プライベートでは、息子さんが5歳のときにシングルマザーに。仕事と子育てを両立してきた益若さんに、シングルで子育てしていくうえで不安だったことや大切にしていること、現在15歳(2024年3月時点)の息子さんとの向き合い方について伺いました。
完璧を求めて苦しんだ初めての子育て。「息子が笑っていればいい」と思えるようになるまで。
──益若さんは22歳のとき、結婚・妊娠をきっかけに雑誌モデルを卒業されました。卒業後、プロデュース業をやろうということは、前もって決めていたんですか?
いいえ、決めていませんでした。最初から芸能で食べていこうとは考えていなかったですし、商品プロデューサーになるとも思っていなくて。妊娠当時は、まだまだ専業主婦が当たり前の時代だったので、自然な流れで雑誌モデルを卒業しました。
その後は、ギャルを卒業してパートをするんだろうな、息子を育てるためにどうやってお金を稼ごうかなって考えていましたね。でも、まわりの方が「つばさはプロデュース業も向いてるんじゃない?」と声をかけてくださったことでブランドを立ち上げ、子育てをしながらでも働ける環境ができていきました。
──仕事と育児の両立は大変でしたか?
とにかく忙しかったですね。初めての育児ということもあって「完璧な母親でいなければ」という思いが強かったので、仕事をしている自分に対して罪悪感がありました。
息子が5歳のときにシングルマザーになり、今度はお父さんとお母さんの役割を1人で背負わないといけないとも思うようになってさらに働かないと、と思いましたが、外に出れば出るほど息子といられる時間が減ってしまう。「私っていい母親なんだろうか?」と自分を責めることもありました。
──どうやってその気持ちを乗り越えたんですか?
子育てをしていくうちに、だんだんと「息子が笑って楽しく生活できたらいいじゃん」って考えるようになったんです。どうしても仕事が立て込んで、完璧に家事ができないこともあったのですが、「普段、自分なりにできることはやっているんだから、たまにはサボっていいんだ」って、自分を責めることをやめて。だから、息子にも自分の弱いところを見せるようになりましたね。
たとえば、体調が悪いことを息子に伝えるようにしたら、すごく理解してくれて、息子自身に「自分のことは自分でやらないと」という責任感が生まれたんです。それは私にとって大きなターニングポイントでした。
子どもを叱るときの「1人2役」で、シングルの大変さを実感。
──1人で子育てするうえで心配だったことや不安だったことはありますか?
息子の進学費用を確保できるのかとか、お金の心配はありました。ただ、実はシングルマザーにならなきゃよかったって後悔したことは一度もなくて。