ダイエットの成功は睡眠がカギ?良質な睡眠で、寝ている間にキレイになる! ダイエットの成功は睡眠がカギ?良質な睡眠で、寝ている間にキレイになる!

ダイエットの成功は睡眠がカギ?良質な睡眠で、寝ている間にキレイになる!

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「ダイエットの効果を高めたい」「きれいな肌を手に入れたい」「健康で健やかに過ごしたい」そんな願いを叶えるためには、食生活や運動習慣だけではなく、「睡眠」にも意識を向けるべきかもしれません。睡眠が専門の医師である坪田聡先生が、睡眠がもたらす美容と健康効果について解説します。

目次

睡眠と肥満・病気・美容の深い関係。

睡眠と肥満・病気・美容の深い関係。

すっきりと目覚めた朝は体調がよく、気分が健やかなのは、質のいい睡眠によって、こころも体も十分にメンテナンスがされたから。睡眠は、体調はもちろん、肥満や病気、そして美肌とも深い関わりがあるのです。

睡眠不足は太りやすい?

睡眠時間が短い、あるいは睡眠の質が悪い人は太りやすいといわれています。起きている時間が長ければ、食べる機会が増えて摂取カロリーが増えます。そこに、睡眠不足が影響してアクティブに動けなければ、消費エネルギーが減る可能性が高まるためです。

しかし、理由はそれだけではありません。睡眠時間が短くなると、食欲を抑える満腹ホルモンである「レプチン」が減り、食欲を刺激する空腹ホルモンの「グレリン」が増加します。しかも、睡眠不足でグレリンがたくさん分泌されると、糖質が多くカロリーが高いものを欲するようになります。

さらに、夜遅くにとったカロリーは脂肪として蓄積されやすくなります。摂取したカロリーを脂肪細胞にとりこむ役割を担う時計遺伝子の「BMAL1(ビーマルワン)」の活動が、エネルギーが必要な日中に抑えられ、夜になると活発になるというリズムをもっているためです。

生活習慣病と睡眠。

睡眠不足は肥満につながりやすく、肥満は、高血圧や高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病などの生活習慣病を招きます。さらに、睡眠時間が短いと病状が悪化しやすくなりますし、こうした病気をもっている人は睡眠の質が悪くなりがちです。

たとえば、高血圧。通常、寝ている間は血圧が少し下がり、朝になると、体を動かすために血圧は上昇していきます。しかし、睡眠の質が悪いと交感神経が活発になりやすく、血圧が下がりにくくなります。十分に寝られなかった人は、血圧があまり下がっていない状態から、朝になってさらに上昇していくので、高血圧になってしまうのです。

最近では、高い血圧を下げるための降圧薬の効果が見られないとき、睡眠の状態を調べるといったアプローチをする医師もいます。生活習慣病予防は食生活の見直しと運動習慣といいますが、睡眠も重要なのです。

睡眠不足だと肌の調子が悪い理由。

寝ついてから3時間ほどの間に訪れる深い睡眠。このとき、成長ホルモンがたくさん分泌され、タンパク質の合成を促したり、細胞を修復したりしています。この成長ホルモンは肌の細胞が生まれ変わる「ターンオーバー」にもかかわっています。

睡眠不足で十分に成長ホルモンが分泌されなければ、肌の内側で細胞がつくられにくくなり、新しい細胞が古い細胞を押し出すターンオーバーが進まず、肌にシミやくすみが生じます。また、肌を内側から支えハリをつくるのはコラーゲンですが、そのコラーゲンも成長ホルモンが分泌されなければ合成できません。そのため、肌からハリが失われる要因になってしまうのです。

うつ病と不眠症のスパイラル。

うつ病はこころの病気ですが、倦怠感や頭痛、動悸・めまいなど、体にもさまざまな症状が出ます。そして、うつ病の身体症状でいちばん多いのが睡眠障害です。うつ病患者の多くに不眠症状があるともいわれています。

不眠状態がずっと続くと交感神経が高まって、イライラしたりしてこころの状態が乱れ、睡眠に悪い影響が出てしまいます。うつ病と不眠症は負のスパイラルの関係にあるともいえるのです。また、投薬治療などでうつ病の症状が改善されていっても、不眠だけが残るという人も少なくありません。

睡眠の効果!うれしいメリット。

睡眠の効果!うれしいメリット。

質のいい睡眠は、健康や美容だけでなく、日々の行動や成果、そして未来にもよりよい影響をもたらします。もし、自分の本来の力が出せていないと感じるのなら、睡眠に問題があるのかもしれません。

記憶を定着させる。

日中、一生懸命働いた脳は睡眠によって、温度を下げて休息をします。ただし、寝ている間、脳はただ休んでいるのではなく、見たことや感じたことなどを整理し、不要なものは捨て、必要なものは記憶として定着するように働いています。

たとえば、徹夜で暗記をして翌日のテストを乗り切っても、覚えたことをすぐに忘れてしまうと言われるのはそのため。さまざまな経験を記憶として残すには、しっかり眠ることが不可欠なのです。

体のパフォーマンスを向上させる。

アメリカのスタンフォード大学で行われた研究で、平均睡眠時間6時間半の男子バスケットボール選手が、40日間、10時間ぐっすり眠ることで短距離走やフリースローなどの記録が改善されたという結果が出ました。

十分な睡眠によってパフォーマンスが上がったとも考えられますし、睡眠不足が解消されたことで、もともともっていた100%の力が発揮できるようになったとも解釈できます。いずれにせよ、十分な睡眠はパフォーマンスの向上に役立つことは間違いないと考えられています。

認知症を予防する。

体内の老廃物は、体中に張り巡らされたリンパ管を流れるリンパ液を通じて排出されます。一方、脳内ではリンパ液ではなく、脳脊髄液がその役割をはたしています。その活動が盛んになるのが夜、寝ている間。細胞と細胞の間が広がり、脳の老廃物「アミロイドβ」を洗い流してくれるのです。

このアミロイドβの蓄積が、アルツハイマー型認知症の主な原因だといわれています。つまり、しっかり眠ることでアミロイドβの排出を促すことができ、アルツハイマー型認知症の予防にもなるのです。

ダイエットや美肌を妨げる睡眠不足。やりがちな睡眠のNG習慣。

ダイエットや美肌を妨げる睡眠不足。やりがちな睡眠のNG習慣。

意識しないで行っていることが睡眠に悪い影響を与えている場合もあります。やってしまいがちな睡眠のNG習慣をご紹介します。

就寝直前のスマートフォン操作。

よく言われることですが、寝る前のスマートフォンの使用は睡眠の質を下げます。スマートフォンが発する青い光「ブルーライト」は、目にまぶしさやちらつきを生じさせやすい特徴があります。そして、その光を暗い部屋で瞳孔が開いた目に近づけると、光に強く反応し、眠気を促す睡眠ホルモンのメラトニンが減ってしまうのです。また、ゲームや動画などチカチカと点滅する光は脳を刺激して、さらに眠れなくなってしまいます。

15時以降の仮眠。

仕事が終わっての帰路、疲れもあって電車の中でウトウト。あるいは、夕食後に満腹感から気づいたらソファで寝落ち。こうした習慣も、夜の眠りに悪影響をおよぼします。

15時以降の20分以上の仮眠は、夜の睡眠の先取りになります。その結果、就寝時に眠れなくなって、翌朝、睡眠不足で目覚め、1日中ボーッとしながらなんとか仕事をこなし、夕方、疲れ切ってまたウトウト……こうした負のスパイラルにはまってしまうのです。可能であれば、昼食後に10~20分程度の昼寝をすると、悪い習慣をリセットできます。

夜遅くの夕食。

夜10時過ぎになって、ようやく夕食をとるという人もいるでしょう。これもまた、睡眠にとってはよくありません。食事をすると、消化吸収のため胃腸が働きます。眠りにつく少し前から体温が下がることで、眠気が生じるのですが、胃腸が動くと体温が上がるので寝つきにくくなってしまうのです。

仕事などでどうしても夕食が遅くなるという人は、夕方におにぎりやサンドイッチなどを少し食べ、夜遅い時間は消化のよい食事で軽く済ませる「分食」がおすすめです。胃腸の働きが抑えられ、眠りにつきやすく、睡眠も深くなります。

翌朝は目覚めやすく、胃が軽いので朝ごはんもよく食べられます。朝食をとると胃腸にある体内時計が動き出すため、活動へのスイッチが入り、日中活動して夜ぐっすり眠ることができるでしょう。

就寝直前のアルコール。

お酒を飲むと寝つきはよくなりますが、睡眠の質は下がります。アルコールが分解されてできる「アセトアルデヒド」が交感神経を刺激し、覚醒作用で睡眠が浅くなってしまうからです。また、睡眠時には尿をつくらない抗利尿ホルモンが出ていますが、アルコールはその働きをブロックしてしまいます。そのため、寝ている間に尿意をもよおして目が覚めてしまい、結果として睡眠が浅くなります。

一方で、アルコールにはリラックス効果が期待できます。そのため、飲むのであれば、就寝時にアルコールの血中濃度がゼロになるように飲むといいでしょう。

体質や体格などによる個人差はありますが、たとえば、成人女性の場合であれば、500ミリリットルの缶ビール1本に含まれるアルコールの分解に3~4時間程度かかるため、逆算して、寝る3時間前に夕食とともに適量の晩酌をしてみてください。飲んだあとは気分よくリラックスできますが、寝るころにはアルコールの血中濃度がゼロとなり、睡眠に悪影響がおよばなくなります。お酒は飲む量とタイミングが重要です。

睡眠改善、できることからはじめよう。

ご紹介したように、睡眠の質は、光や食事の規則性と密接な関係にあり、健康や美容に大きな影響をおよぼします。若いから少しくらい寝なくても平気と思っていても、20年、30年後にその影響は出てきます。

長い人生を見すえると、睡眠はとても大切。たとえば、睡眠のリズムを調整する体内時計は、「決まった時間に寝て、決まった時間に起きる」という規則正しい生活リズムによって調整することもできます。よりよい睡眠のためにできることを少しずつ生活に取り入れてみてはどうでしょうか。


坪田 聡
日本睡眠学会所属医師・医学博士・雨晴クリニック副院長
日々の診療の中で、眠りとさまざまな病気との関係に気づき、睡眠障害の治療をはじめる。「快眠で健康な生活を送ろう」をコンセプトに、睡眠障害の予防や睡眠の質向上のための啓発活動を積極的に行う。『女性ホルモンが整うオトナ女子の睡眠ノート』(総合法令出版)、『快眠ごはん 眠れるカラダを食事でつくる』(海竜社)など、著書多数。


※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。
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