未就学児や小学生の親が知っておきたい、人気の習い事と注意点。 未就学児や小学生の親が知っておきたい、人気の習い事と注意点。

習い事は何が人気?親が知っておきたい、子どもに合わせた習い事の見つけ方。

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感受性豊かな幼児期や小学生のうちにはじめる習い事は、子どもの知的好奇心を刺激し、学習への意欲や豊かな創造性を育てます。定番の習い事や、今後、人気が出そうな習い事にはどのようなものがあるのか? 初等中等教育領域を中心に、子ども・保護者・教員を対象とした意識や実態の調査研究に多数携わる、ベネッセ教育総合研究所 学び・生活研究室 主任研究員の邵勤風さんが解説します。

目次

未就学児と小学生に人気の習い事は?

物心がついて、自分の意思をもちはじめる未就学の時期。そして、心も体も大きく成長する小学校の6年間。好奇心旺盛な子どもたち向けで人気の習い事を紹介します。

未就学児(3~6歳)向けで人気の習い事は運動系&芸術系。

年少・年中・年長を通じて、未就学児に人気の習い事の1位は水泳。続いて体操やピアノなどの運動系や芸術系が上位に入っています。この年齢の子どもの親の多くは、小学校に入学して勉強がはじまる前に、運動で体を鍛え、芸術を通して豊かな情緒や創造性を育みたいと考えているようです。15年前はランク外だった英会話が年少でも上位に入っているのは印象的ですが、ほかは男女関係なくすべての年齢で、定番の習い事が上位を占めています。

●未就学児向けに人気の習い事(男・女)
  3〜4歳児
  女子
第1位 水泳 31.1%
第2位 英会話などの語学 24.3%
第3位 体操・リトミック 20.4%
第4位 ピアノ・エレクトーン 14.6%
第5位 思考力を伸ばすための学習 7.8%
  ダンス 7.8%
  3〜4歳児
  男子
第1位 水泳 38.8%
第2位 体操・リトミック 22.3%
第3位 英会話などの語学 13.6%
第4位 思考力を伸ばすための学習 6.8%
第5位 ピアノ・エレクトーン 5.8%
  4〜5歳児
  女子
第1位 水泳 31.1%
第2位 ピアノ・エレクトーン 31.1%
第3位 体操・リトミック 25.2%
第4位 英会話などの語学 20.4%
第5位 ダンス 9.7%
  バレエ 9.7%
  4〜5歳児
  男子
第1位 水泳 38.8%
第2位 体操・リトミック 24.3%
第3位 英会話などの語学 18.4%
第4位 ピアノ・エレクトーン 12.6%
第5位 計算や漢字 9.7%
  5〜6歳児
  女子
第1位 水泳 32.0%
第2位 ピアノ・エレクトーン 30.1%
第3位 英会話などの語学 22.3%
第4位 体操・リトミック 18.4%
第5位 ダンス 15.5%
  5〜6歳児
  男子
第1位 水泳 35.0%
第2位 体操・リトミック 28.2%
第3位 英会話などの語学 23.3%
第4位 サッカー・フットサル 12.6%
第5位 ピアノ・エレクトーン 11.7%

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

小学校低学年(1年生~3年生)向けで人気なのは、子どもが興味のある習い事。

低学年でも水泳は人気ですが、2年生になると女子はピアノが1位になっています。子ども自身の希望もあるのでしょうが、男子と比べて女子の親は、芸術系の習い事をより重視する傾向にあります。一方、男子はサッカーが上位に。少しずつ性差が出てくると同時に、学習系など、年齢に応じた習い事が入ってきます。とはいえ、まだまだ習い事といえばピアノや水泳、男の子ならサッカーという年代。学習系の習い事も、通信教育やドリルを中心とした基礎・基本の習得が中心です。

●小学校低学年向けで人気の習い事(男・女)
  1年生
  女子
第1位 水泳 34.0%
第2位 ピアノ・エレクトーン 30.1%
第3位 英会話などの語学 22.3%
第4位 体操・リトミック 13.6%
第5位 計算や漢字 10.7%
  1年生
  男子
第1位 水泳 39.8%
第2位 サッカー・フットサル 18.4%
第3位 英会話などの語学 17.5%
第4位 体操・リトミック 12.6%
第5位 ピアノ・エレクトーン 10.7%
  計算や漢字 10.7%
  2年生
  女子
第1位 ピアノ・エレクトーン 32.0%
第2位 水泳 29.1%
第3位 英会話などの語学 23.3%
第4位 体操・リトミック 15.5%
第5位 習字 13.6%
  2年生
  男子
第1位 水泳 47.6%
第2位 サッカー・フットサル 16.5%
第3位 体操・リトミック 13.6%
第4位 ピアノ・エレクトーン 12.6%
第5位 英会話などの語学 11.7%
  計算や漢字 11.7%
  3年生
  女子
第1位 ピアノ・エレクトーン 35.9%
第2位 水泳 34.0%
第3位 英会話などの語学 19.4%
第4位 習字 13.6%
  体操・リトミック 13.6%
  3年生
  男子
第1位 水泳 42.7%
第2位 サッカー・フットサル 20.4%
第3位 英会話などの語学 19.4%
第4位 習字 14.6%
第5位 学校の予習・復習 11.7%

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

小学校高学年(4年生~6年生)向けでは学習系の割合がアップ。

高学年になると、年齢が上がるにつれ、男子はスポーツ系と学習系のどちらをより重視するかがはっきりしてきます。それに対して女子は、芸術・情操系のピアノやダンス、習字に加えて学習系も、という形に、幅広い習い事が人気です。「学校の予習・復習」は塾以外に通信教育も含めての回答で、全体的に学習系の割合が増加。6年生の男子は「受験のための学習」が3位に入っているところにも、親の期待がうかがえます 。

●小学校高学年向けで人気の習い事(男・女)
  4年生
  女子
第1位 水泳 35.0%
第2位 ピアノ・エレクトーン 32.0%
第3位 学校の予習・復習 17.5%
第4位 習字 16.5%
第5位 英会話などの語学 14.6%
  4年生
  男子
第1位 水泳 35.9%
第2位 サッカー・フットサル 17.5%
第3位 英会話などの語学 13.6%
  計算や漢字 13.6%
  学校の予習・復習 13.6%
  5年生
  女子
第1位 ピアノ・エレクトーン 31.1%
第2位 水泳 19.4%
第3位 ダンス 17.5%
第4位 習字 17.5%
第5位 英会話などの語学 13.6%
  学校の予習・復習 13.6%
  5年生
  男子
第1位 水泳 31.1%
第2位 サッカー・フットサル 19.4%
第3位 英会話などの語学 17.5%
第4位 学校の予習・復習 17.5%
第5位 武道(柔道、剣道、空手など) 13.6%
  ピアノ・エレクトーン 13.6%
  6年生
  女子
第1位 ピアノ・エレクトーン 29.1%
第2位 英会話などの語学 22.3%
第3位 学校の予習・復習 20.4%
第4位 水泳 17.5%
  習字 17.5%
  6年生
  男子
第1位 水泳 23.3%
第2位 学校の予習・復習 22.3%
第3位 受験のための学習 18.4%
第4位 英会話などの語学 15.5%
第5位 サッカー・フットサル 11.7%

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

我が子に合った習い事の見つけ方。

子どもの性格や趣味嗜好は千差万別。そして興味の方向は年齢や環境によっても変化します。子どもの成長度合いに合わせ、よりよいタイミングでお子さんに適した習い事をはじめたいものです。

我が子の言動をよく見て好き嫌いを知る。

習い事をするのは子ども自身なので、基本的にはお子さんが好きなこと、やりたいことを習わせるのがよいでしょう。それが得意を伸ばすことにつながります。好きなものがはっきりしない場合は、とりあえず習い事をさせてみるのも1つの手。その中で好きなことや向いているものが見つかり、「自分はこれができるんだ!」と自信がついたり、将来の可能性が広がったりすることも。いずれにしても親は、日々の生活の中で、子どもの言動をよく見てコミュニケーションをとることが大切です。

子どもの希望を聞いて一緒に決める。

何を習わせようか迷ったときは、小さいお子さんでも、ぜひ本人と話してみてください。「習い事は何がいい?」「やってみたいことはある?」などと、お子さんの気持ちを丁寧に聞きながら一緒に決めるのです。子ども自身が納得し、「自分で決めた」と思えることが、習い事を継続する力になります。そして小学生になると、自己決定して習い事に挑戦した経験が、自ら学ぶ意欲につながります。

子どもの成長を待ってチャレンジする。

習い事をはじめたものの、お子さんが嫌がったり、「うちの子に合わないな」と感じたりしたら、休ませて様子を見たり、やめたりする勇気も必要です。「一度はじめたからやめるのはもったいない」「途中であきらめるクセがつくのでは?」と思ってしまうのもわかりますが、しばらく休んだあと本人が「もう一度やってみたい」と望んだタイミングで再開し、みるみる上達するケースもよくあります。親が子どもと向き合い、「少し休む?」「続けてみる?」 などの対話を要所要所でしていくよう心がけましょう。

習い事の費用と頻度は?

子どもに習い事をさせたいけれど、月々の費用も気になるところ。一般的に、子ども1人がしている習い事の数や頻度、そして費用の合計はどのくらいなのでしょうか。

習い事の平均数と頻度、所要時間はどのくらい?

習い事の数に関しては、約5割の子どもが「1つ」で、小学生に関しては1つか2つの習い事を週に1回行っているのが一般的です。また、習い事の所要時間は1時間前後のようです。

習い事の数
習い事にかける週の平均時間

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

1か月あたりの費用の平均。

習い事の費用の調査では、月謝の平均は1つ習っている場合で約7,671円、2つ習っている場合で約1万5,027円。1か月あたりの費用の平均は1万3,680円です。テニスやサッカーなどのスポーツ系は、スクールによって金額の幅がありますが、設備の整ったクラブチームなどでなければ平均値を上回ることは少ないと考えられます。学習系も、通信教育などの家庭学習のほうが、塾に通う教室学習より出費が抑えられます。

●習い事の数と費用
習い事の個数 平均値
1つ習っている 7,671円
2つ習っている 15,027円
3つ習っている 20,832円
4つ以上習っている 47,204円
合計 13,680円

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

1か月あたりの習い事の平均費用

参考:ベネッセ教育総合研究所への取材をもとに作成

今後、人気が出そうな習い事は?

水泳、ピアノ、サッカーなど、定番といわれる習い事以外にも、子どもたちの周囲には多種多様な習い事があります。その中でも注目すべき、「今後、人気が出そうな習い事」について解説します。

ICT社会を見据えたプログラミング。

インターネットが日常生活に浸透し、「小学生がしてみたい習い事」と「保護者がさせたい習い事」でともに3位に入っているプログラミングは、今後も人気が増すでしょう。ただ、この調査を長年しているなかで個人的に感じるのは、この年代の子をもつ親が習い事に期待することは、「小さいときは丈夫な体をつくり、豊かな情緒やコミュニケーション能力を育てたい」というもので、その思いはどの時代も大きく変わらないと思います。英会話が十数年かけて「新たな定番」になったように、プログラミングが定番を抑えて「人気の習い事」の上位に入るのは、もう少し先ではないでしょうか 。

学習指導要領に対応するダンスや武道。

「小学校高学年に人気の習い事」で5年生男子の5位に入っている武道(柔道・剣道・空手など)は、今も根強い人気があります。加えて、文部科学省の学習指導要領で、中学校の体育の授業でダンスと武道が必修化されていることも人気に拍車をかけています。女子にもともと人気の高いダンスも、今後ますますポピュラーになるでしょう 。

考える力を養う「思考力を伸ばすための学習」。

「未就学児に人気の習い事」で、3~4歳の男女の5位以内に「思考力を伸ばすための学習」が入っています。これは、教科の枠を超えてものごとについて考え、問題解決力を磨くもので、主に通信教育や学習教室で受講できます。これからの時代を生き抜くうえで必要な、「目的を達成するための道筋を論理的に考え、結果を出していく力」を身につけてほしいという親の願いの反映で、こうした習い事の需要は今後も高まることでしょう 。

子どもに習い事をさせる際の注意点。

どんな習い事でも、それを通して子どもはいろいろなことを身につけられると思います。大切なのは、親が子どものやる気や知的好奇心をそがないことです。

親の希望を押しつけない。

習い事をさせる際に注意したいのは、親の希望を押しつけないこと。本人が乗り気でないことを「あなたのためだから」と言ってやらせても、子どもの心には「親にやらされた」という思いが残ります。それによって知的好奇心がそがれ、学ぶ意欲が減退したり、その学び自体を嫌いになってしまったりしたらもったいないです。繰り返しになりますが、何を学ぶかは親が一方的に決めるのではなく、お子さんと対話して一緒に決めていきましょう。

親は関心をもって見守る。

いざ習い事がはじまると、親は送り迎えをするだけで、学びは子ども任せ、というのも寂しいものです。習い事を親子のコミュニケーションのきっかけの1つにして、「今日は何があった?」と笑顔で聞いてみてください。そうした何気ない会話が、学ぶ意欲やお互いへの信頼につながり、お子さんの「伝える力」も自然と鍛えられます。あまりしゃべりたがらない場合も、本人が「楽しそうかどうか」をチェック。楽しそうなら大丈夫、成長を温かく見守りましょう。

まとめ

子どもの習い事は、未就学から小学校低学年のときは運動系&芸術系が人気ですが、学年が上がるにつれ、学習系の割合が高まってきます。ただ、習い事は子どもの知的好奇心を育てる大切な場。子どもと一緒に、子どもに合った習い事を見つけて、温かく見守りたいですね。

写真/Getty Images


邵 勤風
ベネッセ教育総合研究所 学び・生活研究室 主任研究員
初等中等教育領域を中心に、子ども・保護者・教員を対象とした意識や実態の調査研究に多数携わる。これまで担当した主な調査は、「学習基本調査・国際6都市調査」「子育て生活基本調査」「小中学生の学びに関する実態調査」など。近年、学校間連携とその適切な支援の在り方に関心をもっている。


※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。
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