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これってストレス?女性特有のストレスによる症状と病気のサイン

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#健康
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※ 記事中で言及している保険に関して、当社では取り扱いのない商品もあります。
※ 文章表現の都合上、生命保険を「保険」、生命保険料を「保険料」と記載している部分があります。

現代社会に生きていくうえで、私たちはさまざまなストレスにさらされています。会社の業務はもちろん、人間関係、そして家族や友人などプライベートな場面でもストレスを感じることは少なくありません。ストレスが多い毎日だからこそ、その正体との上手なつき合い方について知りたいもの。産業医として年間1,000 人以上と面談を行っている精神科医の石井りな先生にお話を伺いました。

目次

ストレスとは、どんなもの?

ストレスとはどういうものかを説明すると、「強いインパクトにより引き起こされる変化」のことです。ゴムボールにたとえると、通常は丸い形を保っていますが、手で握るなど外側から力が加わることで大きくへこみますよね。このように、外部から加わる力のことを“ストレス”と呼びます。このストレスとは、「肉体的なもの」「心理的なもの」「環境的なもの」「社会的なもの」の4つに分けられるとされています。

肉体的なもの。

生理的にダメージを受ける事柄。病気やケガをはじめ、偏った食生活や不規則な生活リズムといった生活習慣の乱れが引き起こす疲労や不眠、健康障害など。

心理的なもの。

心のなかに生まれるネガティブな強い感情。不安や焦り、悩みや緊張、怒りや憎しみ、さみしさや悲しみなど。

環境的なもの。

体を取り巻く不快な環境による刺激。暑さ・寒さなどの急激な寒暖差、騒音、強い紫外線やほこりなど。

社会的なもの。

ライフイベントなどによる社会的な変化。仕事や学校、家庭で社会生活を送るなかに起こる大きな変化や心配事など。

ストレス社会の現代、女性は特に注意が必要。

ストレス社会の現代、女性は特に注意が必要。

2人に1人がストレスを抱えている時代。

仕事をしながら、家庭のなかで育児を担うなど、複数の役割を求められて忙しく過ごす人が増えている現代社会。男女ともに社会で活躍する時代ですが、ストレスの感じ方には男女や年代でも差があります。厚生労働省による令和2年労働安全衛生調査(実態調査)の個人調査「仕事や職業生活に関するストレスの有無及び内容別労働者割合」によると、2人に1人がストレスを感じています。さらに、20~50代がストレスを感じる割合が多くなっています。

2人に1人がストレスを抱えている時代。

出典:厚生労働省『令和2年労働安全衛生調査(実態調査)個人調査』よりミラシル編集部が作成

女性がストレスを受けやすいと言われる理由。

女性はライフステージの変化により社会や家庭における役割が変わるもの。妻や母親となって担うものが多くなったり、加齢に伴う女性ホルモンの変化による心身への影響が大きくなったりすることなどから、ストレスを感じる要因は男性よりも多いと言えるでしょう。

結婚や出産をきっかけに関わるコミュニティが増えることで、人づき合いから人間関係のトラブルにつながることもあり、それらもストレスの要因となり得ます。また、生理不順などのトラブルや月経周期そのものによりメンタルが左右されることもあり、人づき合いにまで影響がおよぶこともあります。そのほか、妊娠や出産、育児なども場合によってはストレスの要因となることも。年齢を重ねていくにつれて乳がんなど女性特有の疾病になる確率も高くなり、そうした心配ごともストレスへとつながります。

私自身が産業医として多くの会社員と面談をしてきたなかで印象的なのは、人間関係にストレスを抱える女性がとても多いことです。特に近年、増えてきている相談として、女性の上司との人間関係に関するものです。まだ社会で女性の活躍が少なく、世の中の理解が乏しかった時代に、家庭での役割から女性特有の不調までさまざまな困難にも歯を食いしばりながら乗り越え、現在の地位を築いた上司が、20~30代の部下に対して、自分と比較して厳しい目を向けることも多いようです。たとえば、会社の制度として認められている休暇申請に対して、女性の上司が苦言を呈すことも……。男性には起こりにくい、こうした事柄に対して、ストレスを感じている女性は少なくありません。

ストレスが体に与える影響。

ストレスが体に与える影響。

ストレスによる症状と原因。

自分ではストレスを自覚していなくても、心身がストレスを感じて悲鳴をあげ、何らかの変化が起こっている場合もあります。楽しみにしていた休日に出かける元気がなかったり、原因不明の体調不良が続いたり……。そんな心身の変化を感じたら、原因はストレスかもしれません。

自覚していなくても、ストレスに長くさらされ続けていると、心身にさまざまな影響が出てきます。些細なことでイライラする、不安感がぬぐえない、わけもなく肩がこる、血圧上昇が続く、動悸を感じる、冷や汗が出るなど、ストレスの初期段階に多く見られる症状です。これらの不調をそのままにしておくと、集中力の低下や不眠のほか、腹痛・頭痛に悩まされることになります。さらに悪化すると、無気力状態や抑うつ状態になり、メンタルヘルス疾患やストレス関連疾患(心身症)などにもつながっていきます。

心身の状態がいつもと違うと感じたらそのままにせず、早めに対処することが重要です。ものごとの見方を柔軟に変えてみたり、自分なりの方法でストレス発散してみたりすることで改善できれば問題ありませんが、症状が続くようであれば、重大な病気が隠れている可能性もあるので、迷わず医療機関を受診しましょう。

ストレスの度合いと症状

石井りな医師の取材をもとにミラシル編集部が作成。
一次反応 二次反応 重度な反応、疾患
疲れやすい、だるさ、イライラ、不安、悲しみ、首や肩のこり、血圧上昇、動悸、冷や汗、目の疲れ、冷え、筋緊張 集中力の低下、不眠、意欲低下、飲酒量の増加、頭痛、腹痛、下痢、便秘など 無気力状態、うつ病、不安障害、パニック障害、心身症(高血圧、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、気管支喘息、筋緊張性頭痛、慢性疼痛、メニエール病など)

ストレスの感じ方は、人それぞれで異なります。特に、ストレスを感じやすい人の特徴をいくつか挙げてみましょう。

このような方々におすすめしたいご自身でできるストレスへの対処法の1つとして、何か悩み事ができたときに、自分が本当に悩むべき重要な事柄なのかを冷静に精査することです。その結果、自分の力ではどうしようもないことであると判断したならば、あまり考え込まない、振り回されない、という選択をすることも大切です。

理想が高すぎる。

自分が理想として掲げるものと、実際の現実とのあいだに大きなギャップがあるとストレスを感じてしまいがちです。理想を実現不可能なほど高くしすぎない、または現実の状態をよりよくするよう努力することで、そのギャップを埋めて、ストレスを小さくすることができるでしょう。他にも、ものごとを100か0かで判断する白黒思考の人、何事も“~するべき”という思考の人、他人の考えを決めつける人、悲観的思考の人、自己肯定感の低い人なども同様です。

社交性が高い。

特にコロナ禍では、従来と異なった生活を送らざるを得ないため、ストレスを感じる人が増えています。特に社交性の高い人ほど、外出制限などによりストレスを感じやすいかもしれません。

この症状、何科に相談すればいい?

この症状、何科に相談すればいい?

病院に行くのが苦手な人も少なくありませんが、ストレスでの受診となると、ますますハードルは上りがち。しかも、精神科?心療内科?不眠などの症状が出ているから内科? 睡眠外来? 受診先を迷う方も多いはず。

会社員ならば、まずは社内の産業保健スタッフに相談するという方法があります。産業医や産業保健師などが担当となり、相談内容によって専門医へとつないでくれます。もし、会社を通さずに、まずは個人的に相談したいということであれば、総合診療科や総合内科といったところがおすすめです。何科に相談してよいかわからない場合などに、専門医へつなぐ最初の診断をしてくれる医療機関となります。女性の場合は、同様の役割を果たしてくれる場所として、婦人科でもよいでしょう。

なお、精神科を受診する場合、気をつけることがあります。体の不調がストレスではなく、別の身体疾患と関係があった場合、見つかりにくい可能性があるからです。一般の方が心身の不調を感じたとき、ストレスなのか、何らかの身体疾患が原因で、メンタルにも影響をおよぼしているかを区別することは難しいので、「ストレスのせい」と決めつけて精神科を受診することは避けたほうがよいと思います。できれば、風邪などの診療で定期的に通う内科などを“かかりつけ医”として頼り、さまざまな医療相談の最初の窓口として信頼関係を築いておくとよいでしょう。

もし、かかりつけ医が決まっていない場合は、生活圏のなかで行きやすい場所であることや、ホームページなどで医師やスタッフ、診療所の雰囲気などをチェックして信頼できそうなところを探してみましょう。症状が軽いうちに相談に行くことをおすすめします。

治療が必要な病気だったら、どうつき合っていく?

心身の不調により医療機関を受診した結果、ストレスを原因とした病気のケアが必要となるかもしれません。そうなると、その間に仕事や家事を休むことになったり、治療費もかかったりと、気になることが少なくないでしょう。ですが、治療費の一部を公的に支援する「自立支援医療制度(精神通院医療費の公費負担)」のほか、会社員の場合は加入されている健康保険組合によって傷病手当や健康保険などさまざまなサポート体制があります。このほか、婦人科疾患やメンタルヘルス疾患での治療や入院に対しても給付金が受け取れる民間の保険もあります。

参考:厚生労働省「こころの病気への助成について」

家事についても、家族の理解を得て治療しながらできることだけを行ったり、給付金で家事サポートを外注したりするという選択肢もあります。実際に、産業医として私が関わる企業でも、メンタルヘルス疾患に関する保険申請のための書類を書くことが増え、社会のサポート体制も整ってきています。

まとめ

近年の傾向として、病気にかかった場合でも休職して治療した後に職場復帰ができるなど、治療をしながら仕事も続けていくといったシステムが社会で確立しつつあります。今や、メンタル面を含めて、病気になったからといって社会と切り離されるという時代ではなくなりました。ストレスにより心身に変化を感じたら、早めに医療機関を受診し、必要に応じた治療を受けて健康を取り戻す。そうすることで、また健やかな日々を過ごせるようにできるのです。

写真/Getty Images イラスト/オオカミタホ


石井 りな
フェミナス産業医・労働衛生コンサルタント事務所代表
産業医・精神科医。精神科医、内科医などの女性産業医を中心に、顧客企業の健康管理、メンタルヘルス問題をチームで解決している。


※ この記事は、ミラシル編集部が監修者への取材をもとに、制作したものです。
※ 掲載している情報は、記事公開時点での商品・法令・税制等にもとづいて作成したものであり、将来、商品内容や法令、税制等が変更される可能性があります。
※ 記事内容の利用・実施に関しては、ご自身の責任のもとご判断ください。

(登)C21N0092(2021.11.12)
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