ゆるく続ける節約生活!目標レベル別・節約の手法とポイントを解説。 ゆるく続ける節約生活!目標レベル別・節約の手法とポイントを解説。

ゆるく続ける節約生活!目標レベル別・節約の手法とポイントを解説。

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#お金
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「ここのところ、お金を使いすぎているから節約しないと」と思いつつも、「数十円を気にしながらのケチケチ生活はイヤ!」「できるだけ苦労は少なく、楽しくできる節約生活ってないものだろうか……」と考える人は少なくないはず。

そんなわがまま(?)な願いに対し、「工夫次第で節約生活は楽しめます!」とアドバイスするのはファイナンシャルプランナーの氏家祥美さん。無理なく続けられる節約術や、節約生活のポイントを教えていただきました。

目次

節約生活を楽しむ方法。

節約生活を楽しむ方法。

「節約」というと、「我慢」「面倒くさい」「大変」というイメージが強いかもしれません。しかし、いつもの行動を“少し”変えることが節約につながります。習慣で使ってしまっているお金を見直すと、無理なく節約生活に入れます。

節約生活のルール

節約生活のルール1:QOLが下がらない節約をする。

たとえば、一般的に「カフェ代」は節約すべき項目の筆頭だと思われるかもしれません。しかし、出勤前に買う1杯のコーヒーが仕事へのスイッチだという人や、週に1回、喫茶店で本を読むのが至福の時間といった人もいるでしょう。そういう方にとって、カフェ代は単なる費用ではなく、「健やかな毎日のための必要経費」ともいえます。

そうした、自分にとって大切なこと・もの・時間に関連する支出を我慢するとストレスがたまる一方です。まずは、家計全体を俯瞰して、生活の質(QOL:Quality of life)が下がらない部分での支出を抑えていきましょう。

節約生活のルール2:ハードルを上げすぎない。

長年、外食ランチをしていた人が、「明日から節約のために毎日、お弁当をつくる!」と意気込んでも、おそらく長くは続かないでしょう。節約はいきなりハードルを上げすぎないことが大切です。

ランチ代を節約するにしても、たとえば、「お弁当は無理だけれど、おにぎりをつくる」など、無理なくできることからはじめましょう。いきなり大きく変えようとするよりも、できることを長く続けるほうが、節約効果は出るものです。

節約生活のルール3:自分なりの楽しみを見つける。

「お金を使っちゃいけない」「我慢しなきゃ」という思考だと苦しくなります。たとえば、「冷蔵庫の食材使いきり作戦」など、節約生活に自分なりの楽しみを見つけていきましょう。

また、「外食(ディナー)を2回減らせば、月5,000円たまる」「この節約を1年間続けると、欲しかったものが買える」といったポジティブな結果にフォーカスするのも大切です。

貯金はお金がたまってくると、ためること自体が楽しみになります。その意味では、毎月、少額でもいいので節約したぶんをNISA(少額投資非課税制度)に積み立てることなどもおすすめです。NISAは投資なので元本割れのリスクはありますが、相場がよいときは、コツコツ積み立てたお金が増えていくのを目の当たりにできることもあります。

目標レベル別の節約生活をシミュレーション。

目標レベル別の節約生活をシミュレーション。

毎月、いくら節約したいのか。その目標額によって行うべき節約アクションは変わります。月5,000円・2万円・4万円の目標レベル別に、節約すべきポイントと想定額をシミュレーションします。

※ 以下、記載している節約金額はおおよその金額です。

【月5,000円の節約】行動を1つだけ変える。

「毎月5,000円の節約」を目標に掲げたAさん。週4回だったスーパーマーケットでの買い物を半分の2回に減らし、毎週日曜日は「残りものDAY」にしました。1回あたりの買い物金額は多少増えたものの、新発売のお菓子や特売品をなんとなく買ってしまうことが減り、トータルで目標である月5,000円(週1,250円)の節約を達成できました。

「残りものDAY」については最初、冷蔵庫にある食材で何がつくれるかレシピサイトで検索するなど大変でしたが、今では、オリジナルの「名もなきメニュー」を考えることにワクワクしています。我慢をしている感覚はなく、月5,000円の節約生活が気づけば、当たり前の日常になっていました。

Aさんの節約生活

「もともと週に1回しか買い物をしない人の場合でも、レシートを見直してみると1,250円程度の無駄遣いは意外と見つけられます。『残りものDAY』を楽しめるようになるのも節約生活成功のポイントです」(氏家さん)

【月2万円の節約】固定費+変動費2つを見直す。

貯蓄に回すため、月2万円を捻出したいBさん。まずは、「固定費」を見直してみることに。水道光熱費は、日中、仕事で外出していて、家にはほぼ寝に帰るだけのBさんにとって、多少節電したところであまり効果はなさそうです。一方、大きく節約できそうなのが通信費でした。

現在のマンションに引っ越したとき、当たり前のように光回線を引いたものの、スマートフォンは無制限プランに加入しているため、寝る前のSNSのチェックやちょっとした動画視聴はテザリングで十分! 光回線を解約することで3,000円ほど節約ができました。

さらに、最近、ほとんど見ていない有料動画配信サービス、行かなくなったジム、読みたい記事があって登録したものの放置していたニュースサイトを解約。固定費の見直しで7,000円程度の捻出に成功!

そして、2か月に1回のヘアサロンを3か月に1回にし、ついつい買ってしまうネット通販は「買い物かごには入れるけれど、注文ボタンは翌日まで待つ」ルールを自らに課し、月2万円の節約を達成しました。

Bさんの節約生活

「月2万円の節約となると、ちょっとした行動の変化だけでは難しくなります。毎月、必ず出ていく固定費、額や頻度が少なくない変動費を見直していく必要があります。通信費やサブスクなどは、一度契約したままほったらかし、ということも少なくありません。節約を決めたタイミングでチェックしてみるといいでしょう」(氏家さん)

【月4万円の節約】支出を抜本的に見直す。

意を決して、月4万円の節約に乗り出したCさん。さすがに、毎日の缶コーヒー代などを切り詰めるだけでどうにかなる数字ではありません。クレジットカードの明細など支出をすべて洗い出し、抜本的に家計を見直すことにしました。

通信費の見直しと車の売却。

真っ先に手をつけたのは、やはり通信費。大手キャリアから格安スマホに乗り換えて、約4,000円の節約に。続いて、所有していたものの月2回?3回程度しか乗っていなかった車を手放すことに。売却したお金でローンを一括返済。月に2回はカーシェアを利用したとしても車の維持費がかからなくなるため、2万7,000円が節約できました。

食費を抑えて節約。

外食も多かったCさん。食生活も改めることにしました。当初、「自炊だ!」と意気込んだものの、1週間もするとメニューを考えるのも面倒だし、調理するのも面倒だし、とたんにイヤになってしまいました。そこで、ごはんは炊いておかずはスーパーのお総菜を活用。月に1回のお楽しみとして外食をOKにし、節約生活にメリハリをつけることにしました。

たとえば、とんかつ定食1,400円のところ、スーパーでお総菜のとんかつ、キャベツ、インスタントみそ汁などを購入して600円に抑えると、差額は800円。月に6日、そのように外食から中食におきかえれば、月4,800円の節約になります。

交際費の調整。

通信費に車、食費などを見直したCさんですが、一方で「これだけは自由に使う」と決めたのが、大学時代の仲間との交際費です。卒業後も数か月に1回、定期的に会っていて、そこで懐かしい話をしたり、近況報告をしたり、はたまた、ビジネス論を戦わせたり。

一晩中飲み明かしたりすることもしばしばで、ときには1泊旅行をすることも。支出としては大きくなりがちですが、ほかには代えられない居心地のよい場。大学時代の仲間との交際費は使うことを許しつつ、頻繁に行われている会社の飲み会は3回に1回、断るようにしました。

Cさんの節約生活

「毎月4万円の節約はかなり大変です。でも、それを決意したということは、何かしらの目的があるのでしょう。具体的な目的や夢は節約生活のモチベーションになります。家計全体を見直して、QOLが下がらないところで節約をすると大きなストレスを感じることはなく、楽しみながら続けることができます」(氏家さん)

節約生活中でも確保したいお金。

節約生活中でも確保したいお金。

家計を見直したとき、「ここは削れるかも」と思っても、人生の必要経費として確保しておくべきお金があります。

自己投資

節約を意識した生活の中でも、自分の生きがいとなる趣味のお金や、将来のスキルアップ・キャリアアップに役立つお金を惜しむのはおすすめしません。今は一方的に出ていくだけのお金に見えても、自分への投資は将来、収入アップや人生の豊かさといった意味でも大きなリターンを生んでくれます。

人は節約のために生きているわけではありません。楽しい未来のための節約だということは忘れないようにしましょう。

自分へのご褒美。

節約の成果を出すのに重要なのは、「継続」です。1回の大きな節約よりも、毎日・毎月、小さくても積み重ねていく節約のほうが結果として、たくさんのお金を残します。

節約生活で我慢に我慢を重ねた結果、消費欲求が爆発してしまい、大散財をしてしまったら元も子もありません。節約のストレスを適度に解消するため、節約を頑張っている自分をねぎらうため、折々でご褒美をあげましょう。

【まとめ】お金・生きがい・つながり・健康のバランスが取れた節約生活を。

人生において大事なものは人それぞれではありますが、「お金」「(仕事を含む)生きがい」「人とのつながり」「健康」が不可欠であることに異論はないかと思います。節約をするにしても、この4つのバランスを大きく崩さないことが大切です。

QOLを下げずに家計の見直しができると、節約生活は楽しく続けられます。そして、節約を節約とも感じない、あなたの生活スタイルになっていくはずです。

写真/Getty Images イラスト/こつじゆい


【監修者】氏家 祥美 
FP事務所ハートマネー代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。旅行会社、FP会社で働いた後、2010年に現在の事務所を開業。金融リテラシーの普及に努め、高校の家庭科の教科書では経済パートの執筆も行う。


※ この記事は、ミラシル編集部が取材をもとに、制作したものです。 
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